最高裁判所裁判官の暴走を許さない

最高裁判所裁判官の国民審査は、衆議院選挙の時の「ついでに」ならないようにしましょう。辞めさせるのは国民の権利です。

トンデモ判決:NHK受信料には契約の自由はない。ただし、判決が出てから契約成立 2

2018-02-26 19:59:59 | 日記
前回の続きです。

裁判官岡部喜代子の補足意見
公法であっても私権の発生要件について規定することもあり得るところであり,放送法内において受信契約の締結を強制する具体的な方法についての規定がないことが,強制力のないことを理由付けるものではない。

は?同時に強制力を締める根拠にもなりませんよね。

①受信設備を設置したこと,②原告による受信契約申込みの意思表示がなされたことという二つの要件を充足することによって,原告が当該受信設備を設置した者に対して受信契約承諾請求権を取得することになると理解できる。


この点には私も同意します。

民法414条2項ただし書の規定によって意思表示を求める訴訟を提起することができる。そして,判決の確定によって承諾の意思表示をしたものとみなされたときに受信契約が成立する。

これはNHK側の話ですよね。

放送法64条1項が,受信契約承諾請求権の発生要件として「受信設備を設置した者」と規定していて「受信している者」と規定していないことからすれば,受信設備を設置して受信することができる地位にあることによって受信料を支払う義務を負うことになるものといえる。
このように,放送法64条1項は,原告の放送を受信しない者ないし受信したくない者に対しても受信契約の締結及び受信料の支払を強制するものと解される


この法律が憲法に反してるのですよ。合憲だとする根拠を論じていません。論旨も判決もトンデモ


裁判官鬼丸かおるの補足意見
放送法64条1項は,「協会の放送を受信することのできる受信設備を設置した者は,協会とその放送の受信についての契約をしなければならない。」と規定しているが,その契約の内容は,原告の策定する放送受信規約により定められている。受信契約の締結が強制されるべきであることは多数意見のとおりであるところ,このことが契約締結の自由という私法の大原則の例外であり

この裁判官も同じですね。放送法64条がそもそも合憲であるとする根拠をすっ飛ばしているのです。

裁判官小池裕,同菅野博之の補足意見
不法行為構成については,受信設備の設置行為をもって原告に対する加害行為と捉えるものといえ,公共放送の目的や性質にそぐわない法律構成ではなかろうか。

彼も合憲だとする根拠を論じていません。

裁判官木内道祥の反対意見
放送法64条1項の定める受信契約の締結義務が判決により強制できないものであることは,なんら法的効力を有しないということではない。
受信契約により生ずる受信料が原告の運営を支える財源であり,これが,原告について定める放送法の趣旨に由来することから契約締結義務が定められているのであるから,受信設備を設置する者に受信契約の締結義務が課せられていることは,「受信契約を締結せずに受信設備を設置し原告の放送を受信しうる状態が生じない」ことを原告の利益として法が認めているのであり,この原告の利益は「法律上保護される利益」(民法709条)ということができる。受信契約の締結なく受信設備を設置することは,この利益を侵害することになり,それに故意過失があれば,不法行為が成立し,それによって原告に生ずる損害については,受信設備設置者に損害賠償責任が認められると解される。


反対意見というから少しはマトモな議論かと思いきや、おもいっきりNHK寄りの思考です。


裁判長裁判官 寺田逸郎
裁判官 岡部喜代子
裁判官 小貫芳信
裁判官 鬼丸かおる
裁判官 木内道祥
裁判官 山本庸幸
裁判官 山崎敏充
裁判官 池上政幸
裁判官 大谷直人
裁判官 小池 裕
裁判官 木澤克之
裁判官 菅野博之
裁判官 山口 厚
裁判官 戸倉三郎
裁判官 林 景一

全員トンデモです。