癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

奥州街道(松前道)歩き旅・1日目 

2018年11月16日 | 登山・旅行
<青森から三厩まで移動 1三厩宿~2今別宿~3平舘宿※北田旅館(28.2km)6時間10分>

 5:45、青森駅前のホテルを出て、コンビニでサンドイッチとコーヒーを買い、6:15発の電車に乗った。蟹田で乗り継いで、7:46三厩駅着。

    
 津軽半島最北の駅・三厩駅。ここでバスに乗り継ぐ。

1三厩宿~2今別宿
 
 8:13、三厩の町外れの「松前街道終点之地」碑の立つ厩石公園に到着。ここが、スタート地点となる。

三厩(みんまや)宿
 本州最北の宿場で、江戸時代初期までは今別が街道の終点だったが、1717年に三厩までの道が開かれ、蝦夷地への渡海宿場となった。弘前津軽藩の船番所もここに置かれ、本陣と脇本陣もあった。津軽海峡の天候回復・風待ち場として賑わったという。
 地名は、義経伝説に由来する。三頭の龍馬が繋がれていた厩ということで、「三厩」となったという。

    
 バス停「義経寺」のそばに厩石公園があり、「松前街道終点之碑」が立っている。左の階段の上が義経寺。

    
 終点の碑の脇にあるのが厩石という岩。
 奥州厨川の戦いで生きのびた源義経が、この地までやってきて蝦夷地に渡ろうとしたが、荒天で渡れない。観音様にお祈りしたら、羽根の生えた龍馬が三頭、この岩窟に繋いであったので、龍馬に乗って蝦夷地に飛んで行ったという伝説がある。終点之碑の横には「源義経と静御前の渡道之地の碑」などもあるが、これは観光用だろう。

    
 階段を登った上にある?その伝説に由来する「龍馬山義経寺」。

    
 山門の手前から三厩漁港を見下ろす。この港が昔の蝦夷地への渡航拠点だった。

8:25、戻ってきて、いよいよ街道歩きのスタート。
 
    
 漁港向かいの山田商店。ここに、本陣の山田屋があり、三厩宿の中心地だった。

    
 旧街道の雰囲気を残す町並み。三厩から今別までは、国道とは別に、旧街道が続いていた。

    
 三厩の町外れから、今別までの海岸線に旧街道が続く。

    
 意外と近くに、北海道の松前から知内山地が見える。

2今別宿~3平館宿
    
9:35、今別宿の中心地へ入っていく。この通りも旧街道ただが、宿場の面影はない。

    
太宰治の「津軽」に登場する、1657年創建の本覚寺境内にある今別大仏。

    
 こじんまりとした今別町役場。ここに津軽藩の奉行所が置かれていたというが、その説明もないのが残念。

    
 役場の下に建っている立派な旧家。

    
 今別の町から北海道の松前から知内山地までの松前半島の山並みを望む。

    
 今別の町を抜けると、平舘まで国道280号の歩きとなる。左の岬は鋳釜崎。

    
 鋳釜崎付近に設置されていた吉田松陰23歳のときの「東北遊日記」の紹介。
 津軽海峡を外国の船が堂々と通過していることを憂い、なんとかしないといけないというようなことを書いている。

    
 袰月の集落からこれから進む海岸線を眺める。左の岬は高野崎と灯台。

    
 11:40、高野崎で休憩し、昼食の行動食を食べた。この向こうに函館山~横津連峰~恵山まで見えた。左側から右まで、松前から恵山まで見えるという感激の景観だった。

    
 岩屋観音堂。草建は不明だが、1689年の記録には、すでに観音様が祀られていたという。

    
 進む方向が南に変わると、正面に下北半島のまさかりの歯の部分が見える。

    
 平舘(たいらだて)の宇田にある霊場の日持上人渡道の銅像。1294年に蛎崎甚兵衛の案内で、ここから北海道に渡っている。ここにも、椴法華と同じホッケ伝説がある。

    
 平舘台場跡。異国船が通過したのを受けて、津軽藩が1849年に築いた台場跡。
 この前後2km以上に渡って松並木が続いている。

    
 2km以上も続く東海道の松並木を思わせるの出口に「津軽国定公園入口」の標識が立っていた。途中に「松前街道」の石碑も立っていた。

    
 平舘宿の中心地だった平舘漁港

    
 14:35、漁港の向かいにある北田旅館に到着。
 あまり早いので、その先にあった食堂で醤油ラーメンを食べてから、宿に入った。

 早く着いたが、まもなく本格的な雨が降ってきたので助かった。
 泊まりは一人だけだったのに、大きな風呂で申し訳なかったし、食事も部屋食だった。

    
 夕食。中心の鍋は津軽郷土食のけの汁。宿代は2食付きで6500円。

 途中40分ほど小雨に見舞われたが、思ったより寒くなく、しかし、汗を掻くこともなく、初日にしては、快調に歩くことができた。