Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

円城寺あやの、シェイクスピアに傾倒する「母」

2024-12-10 | Weblog
『沖縄戦と琉球泡盛』は、円城寺あやの、シェイクスピアに傾倒する「母」も、お見逃しなく。

別な役をやっていたはずが、短い時間のシーン転換の直後、シェイクスピアに傾倒する「母」に変身している。
この役、ここではセリフは三つだけ。
で、後の大家族のシーンでシェイクスピアに傾倒する「母」として、息子をハムレットに見立てたりする。
この劇は、メタシアターの構造でもあるので、ぬけぬけと、そういうことをしてしまうのである。
 
撮影・姫田蘭。



『沖縄戦と琉球泡盛』今週後半から、ツアーです。
岡山、関西の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場
13日(金)19:00
14日(土)14:00
15日(日)13:00
https://rinkogun.com/portfolio/20241213_okinawasentoryuukyuawamori-okayama/

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール
21日(土)15:00
22日(日)14:00
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樋尾麻衣子の大車輪 

2024-12-10 | Weblog
『沖縄戦と琉球泡盛』は、樋尾麻衣子の大車輪も、見物である。
どれだけ多くの数の役をやっているのか。
たぶん、今までで一番セリフが多い。
映画『福田村事件』での、水道橋博士の妻役も注目されたが、これからさらに一皮も二皮もむけてゆくであろう。
何かを乗り越えようとしている時期なのである。
 
撮影・姫田蘭。


『沖縄戦と琉球泡盛』今週後半から、ツアーです。
岡山、関西の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場
13日(金)19:00
14日(土)14:00
15日(日)13:00
https://rinkogun.com/portfolio/20241213_okinawasentoryuukyuawamori-okayama/

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール
21日(土)15:00
22日(日)14:00
https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/

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『沖縄戦と琉球泡盛』東京公演終了 ツアーに出発

2024-12-09 | Weblog
『沖縄戦と琉球泡盛』
東京・吉祥寺シアター公演、終了致しました。

今週後半から、ツアーに出発します。
岡山、関西の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。

○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場
13日(金)19:00
14日(土)14:00
15日(日)13:00

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール
21日(土)15:00
22日(日)14:00


写真 左から、吉村直、徳永達哉、青山友香、円城寺あや、南谷朝子、川中健次郎、猪熊恒和、鴨川てんし、大西孝洋、尾形可耶子、西村順子

撮影・姫田蘭。

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沖縄焼きめし

2024-12-09 | Weblog
劇場に一番近い沖縄食堂で、「沖縄焼きめし」というメニューがあることを知る。

何人かでシェアして試してみた。

定番のチャップ強めのソースで炒めた「沖縄焼きそば」とは違い、ゴーヤがちょっぴり入っているだけで、他はとくに変わったところなく、ふつうの炒飯である。
まあ、おいしかったら、それでいいのである。


※    ※    ※

『沖縄戦と琉球泡盛』
東京公演を終え、今週からツアー開始です。
岡山、吹田にまいります。

○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール



https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/

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劇場とは階段である

2024-12-08 | Weblog
劇場とは階段である。
こちとら俳優ではないから舞台上を動き回ったりはしないし、観ているだけなのであるが、まあ、「見る」ことにも具体的な内容や条件判断がある。スタッフとのやり取り、どこからどう見えるかなどの確認、等、で、実は客席中を動き回る場合がある。
もちろんたんに準備のためのあれこれでも上がったり下がったりする。
そう。上がったり下がったりする。
階段を、である。
劇場とは階段である。

まあ、ローマの劇場も客席が半円の階段である。
階段が劇場らしさ、である。

次なる劇場に向かう。
新たな階段に出会うのである。


『沖縄戦と琉球泡盛』

○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール

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いよいよ本日14時の回が東京千秋楽 『沖縄戦と琉球泡盛』

2024-12-08 | Weblog
『沖縄戦と琉球泡盛』
東京・吉祥寺シアター公演は、いよいよ本日14時の回が千秋楽です。

沖縄三原色、が舞台に登場。
緑はやんばるの自然。
赤は琉球の赤瓦。
青は、海。

ヤンバルクイナは緑の柱の周りにいます。

写真、武山尚史、円城寺あや。
撮影・姫田蘭。


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール



https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/

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定番の「沖縄焼きそば」

2024-12-08 | Weblog
劇場に一番近い沖縄食堂で、定番の「沖縄焼きそば」。

「沖縄そば」をケチャップ強めのソースで炒めたものが定番だが、
まさか自分がこんなに沖縄に御縁ができるとは思っていなかった時代に、
明大前や西永福にあった「宮古」で遭遇した。
「赤い焼きそば」の印象だった。

考えてみれば沖縄でいただいたことは少ない。
他に食べるべきものが多くあるからだろうな。


※    ※    ※

『沖縄戦と琉球泡盛』
東京・吉祥寺シアター公演は、本日12月8日(日)までです。
14:00開演です。


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール



https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/


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蘆川 剛思 さん さようなら

2024-12-08 | Weblog
池間島の蘆川 剛思 さんが、亡くなられた。

池間島は三十年ちょっと前から池間大橋で宮古島と繋がっているから、宮古島のテリトリーの中に位置する。池間大橋はとても長い。

2017年1月22日の宮古島市議会議員補欠選挙に出馬した石嶺香織さんの選挙応援に、私と宮城康博氏が駆けつけ、地元の蘆川さんと三人で、「三人の髭おじさん」として行動。石嶺さんは当選した。宮古島市長選挙も同時に行われ、実質的に基地反対の市長候補・奥平さんの応援もすることになった。やがて汚職で逮捕される当時の現役市長が組織力でギリギリ当選し、僅差で奥平さんは負けてしまったが、ほんとうに、あの時彼が市長選に勝っていたら、自衛隊配備を止められていたのではないかと思うと、悔しくてたまらない。燐光群新作『沖縄戦と琉球泡盛』でも、その件について言及している。

写真はその頃のもの。
左から、蘆川さん、私、石嶺香織さん。
蘆川さんと島じゅうを回ったのだ。

その後も、南西諸島陸上自衛隊基地配備を阻止するために何ができるかという話をした。たまには東京にも来られた、

あるとき、私も行ったことのある彼の仕事部屋が火事で燃えてしまい、お見舞いしたりした。
蘆川さんは池間島に来る前から写真家でもあって、萩原健一さんのいい写真とかも撮っている。そのショーケンのネガはなんとか燃えずに残っていたらしい。
写真の話、家族の話、いろいろと聞いた。

コロナ期には島々の仲間たちとZoom新年会をしたのも思い出した。

今年の1月、取材のために久しぶりに宮古島に入り、酒造所のない池間島に、彼に会うために行った。蘆川さんは宮古島に酒造者の知り合いはいないが、最近、買いに行くのは「沖之光」ということだった。
宮古島・西辺の池間酒造に寄った後だった。ここの酒造所のことは蘆川さんも知っていた。「ニコニコ太郎ですね」と。池間太郎さんが創業者だったのだ。八十歳を越えてお元気で、戦時中のお話をいろいろ聞いた。

そんなわけで、1月、池間島で蘆川さんに会えたのだが、その後彼は、入院、手術を繰り返され、メールでのやり取りはしていたのだが、ついに、このような結果になってしまった。
人を、自然を、愛し、生きた、蘆川さん。
同世代の死は、こたえます。

御冥福をお祈りします。



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燐光群『沖縄戦と琉球泡盛』 東京・吉祥寺シアター公演は、本日12月8日(日)までです

2024-12-08 | Weblog
燐光群『沖縄戦と琉球泡盛』。
東京・吉祥寺シアター公演は、本日12月8日(日)までです。
14:00開演。

オトーリの場面。
みんなで泡盛を回し呑むのです。
知られているのは、宮古島の風習。

岡山・吹田公演もございます。

撮影・姫田蘭。



https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/
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若者たちとヤンバルクイナ君

2024-12-08 | Weblog
若者たちとヤンバルクイナ君。
宅間脩起、武山尚史、徳永達哉、準備時間の合間に。
二十代から七十代までいる、公演メンバーである。
三世代をリアルに実年齢で演じられる小劇場の劇団も、まあ、珍しいのであろう。

※    ※    ※

『沖縄戦と琉球泡盛』
東京・吉祥寺シアター公演は、12月8日(日)までです。
14:00開演です。


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール



https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/



燐光群新作 『沖縄戦と琉球泡盛』

坂手洋二書き下ろし・演出の新作『沖縄戦と琉球泡盛』
過去そして現在、島々を囲む「戦争」の脅威に抗い、六百年の歴史を誇る蒸留酒「泡盛」を造り、愛し、嗜んできた、沖縄のスピリッツ。その魅力に迫る、真剣かつテーゲー(いい加減)な、イッペー・ウムサン(とても楽しい)、エンターテイメント。


「同じ米、同じ麹でも、蔵ごとに違う酒ができる。人間も同じさ」
「泡盛も、平和も、育てるものだよ」
「何十年も貯蔵し熟成させる古酒を残すには、戦争(いくさ)で壊されないようにしなくちゃねー」
第二次大戦中、「鉄の暴風」と呼ばれた米軍の猛攻にさらされた、日本最大の地上戦激戦地・沖縄。
貯蔵百年を越す、永く伝わる古酒を地中に埋め守ろうとしても、根こそぎ破壊され、全ての泡盛が失われた。
黒麹菌なくしては、泡盛製造は再開できない。瓦礫の山を掘り起こし、黒麹菌の残骸を発見し、復興の土台を作った者がいた。
合理化・工業化に抗し、たった一人の後継者が昔ながらのやり方で切り盛りする酒造所と家族たち。
泡盛にマッチする「琉球食」を極めようとして「アメリカ」と出会い直す料理人。
幻の古酒を出す、どことも知れぬ場所に存在した伝説の「泡盛バー」を探索し夜の町に迷い込む者。
離島に流れ着き酒造所に務め、やがて島に自衛隊が配備され、新たな緊張関係に戸惑う者……。
泡盛にまつわる様々な人間模様が描かれる。
自然の恵み、人の思い。いちどは戦争で破壊された、暮らしと文化。
人々の理想、沖縄ならでは豊かな生活を残すためには、平和が守られなければならないという思いを込めた新作、『沖縄戦と琉球泡盛』に、どうぞご期待ください。

本作は、上野敏彦著『沖縄戦と琉球泡盛』(明石書店)にインスパイアされた部分のある作品です。タイトルもお借りしました。厚く御礼申し上げます。

CAST
円城寺あや 南谷朝子 吉村直 鴨川てんし
川中健次郎 猪熊恒和 大西孝洋 三浦知之
樋尾麻衣子 武山尚史 瓜生田凌矢 徳永達哉
尾形可耶子 西村順子 宅間脩起 高木愛香 青山友香
声の出演=中山マリ

STAFF
照明○竹林功(龍前正夫舞台照明研究所)
音響○内海常葉
舞台監督○大山慎一
美術○じょん万次郎
衣裳○ぴんくぱんだー・燐光群衣裳部
人形制作○秋葉ヨリエ
擬闘◯山村秀勝
演出助手○城田美樹
進行助手○坂下可甫子 宅間脩起
文芸助手○清水弥生 久保志乃ぶ
衣裳助手○中山マリ 遠藤いち花
舞台協力○森下紀彦
舞台収録・写真撮影○姫田蘭
イラスト◯石坂啓
宣伝意匠○高崎勝也
協力○浅井企画 アットプロダクション 青年劇場
オフィス西村 InnocentSphere プロダクション・タンク
制作○ Caco 尾形可耶子 島藤昌代
Company Staff○桐畑理佳 田中結佳 鈴木陽介 宮島千栄
主催 有限会社グッドフェローズ
協力 公益財団法人武蔵野文化生涯学習事業団
後援 沖縄県酒造組合


https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/


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ゴーヤの和え物

2024-12-08 | Weblog
劇場に一番近い沖縄居酒屋で、ゴーヤの和え物。
ああ、この食べ方もあるのか。

ゴーヤは沖縄でなくても育つ。
我が家の、庭というより通路というか端の地面にゴーヤを植えても育っている。

次回は、この食べ方をしてみよう。



※    ※    ※

『沖縄戦と琉球泡盛』
東京・吉祥寺シアター公演は、12月8日(日)までです。
14:00開演です。


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール



https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/




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ウチナータイム

2024-12-08 | Weblog
沖縄関係の情報誌「ウチナータイム」

「ウチナータイム」というコトバ自体は、「沖縄時間」という意味で、まあ、決めた時間から三十分くらいは遅れて物事が始まるという意味なのである。

開演予定時間から三十分待って始めないと「早く始めすぎる」と叱られた土地というのは、青森の三沢もそうだったな。


※    ※    ※

『沖縄戦と琉球泡盛』
東京・吉祥寺シアター公演は、12月8日(日)までです。
14:00開演です。


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール






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燐光群『沖縄戦と琉球泡盛』パンフレットのごあいさつ文

2024-12-07 | Weblog
燐光群『沖縄戦と琉球泡盛』パンフレットのごあいさつ文

沖縄で売られている泡盛は、二合瓶か三合瓶が多い。三合といっても600mlで、まだ泡盛のための専用の瓶が作られていなかった時代、ビール瓶に泡盛を詰めて販売していた時代の名残りだという。ビール瓶が633mlだから、その誤差の33mlがなぜ生じたのか定かではないが、まあ沖縄のテーゲーさによるものだろう。「消えた33mlは、神様にお裾分けしているのさー」という意見もある。
三合瓶を主軸にしていることに誇りを持つ八重山の酒造者もいらしたが、私は二合瓶が、かわいらしくてしようがない。今回の舞台に登場する酒棚も、最上段はずらり全部二合瓶にしてもらった。
四半世紀くらい前、沖縄で二合瓶が印象的な「泡盛バー」に入った記憶がある。名護だったと思う。ひょっとしたらコザか。那覇ではなかった。たぶん誰かに紹介されたのだろう。
そんなに広くはない、薄暗い店の四方の壁が全部棚で、そこに二合か三合瓶の泡盛が、隙間なくびっしり並んでいた。沖縄はどの市町村も必ず泡盛を作っていて、それぞれの銘柄がある。同じ蔵でもアルコール度数の違いや古酒の年数などで品名を変えたりしている。当時でも四百何十種類あると聞いた。
壁びっしりに並んだほとんどが、丸首の二合瓶三合瓶。そして瓶の首には、黄色とピンクと緑、いずれかのビニールテープが巻いてあった。値段ごとに色が違う。こまかく分けると会計のとき面倒だから黄色とピンクと緑、三種類だけの値段設定にしてある、ということだった。
その後何回か沖縄に行って、その店にもう一度行きたくて探そうとするのだが、思い出せない。人に尋ねても、見つからない。「泡盛バー」ありますか、と尋ねるのだが、教えてもらって訪ねてみると、違う店ばかりである。
俺は本当にあの店に行ったのかな。夢でも見たんじゃないか、そんな気がしてくる。たぶん永久に見つけられないという気がする。

『沖縄戦と琉球泡盛』は、『沖縄戦と琉球泡盛』(明石書店)の著者・上野敏彦さんとの出会いなくしては、なかった。
上野さんとの出会いは、「第五福竜丸展示館」である。何年か前の正月、展示館の前の藪の中から、ぬっと現れたときの印象。
飾らず、人と接するときの、心の豊かさ。そして、端正で理知的で、不屈の魂を抱くジャーナリストの矜持。酒と共にあるときの、粋。どれもが上野さんである。
私自身も泡盛の取材をしている。酒造所の半分以上は、訪ねた。
なのでこの劇は、泡盛と「沖縄の戦争」について、ジャーナリズムと演劇が共に取り組んだ作品であるともいえるだろう。

「沖縄の戦争」といえば、第二次世界大戦の過去が想起されるが、「新たな戦争」の脅威が増している現実にこそ、向き合わねばならない。
沖縄といえば、八十年にわたろうとする米軍基地駐留の問題が指摘されてきたが、自衛隊基地の配備も拡大している。八年前、『天使も嘘をつく』で、南西諸島への自衛隊配備拡大について描いたが、当時はSF扱いする人もいた。だが八年経ってみれば、戦後七十余年のあいだ宮古島のレーダーしかなかった自衛隊基地が、現在、宮古島、石垣島にまで、配備されている。それらの島々には米軍基地もなかった。基地のない島の歴史が、終わってしまったのである。
自衛隊基地だけではない。沖縄・南西諸島では、この11月1日からの〈キーン・ソード〉を皮切りに、日米合同訓練が行われている。ウクライナがロシアを攻撃するために供された「ハイマース」も導入される。これは現実である。
訓練されているのは「日米の作戦」。「自衛隊は後方支援」という言い方は、もはや通用しない。
台湾有事の際、米軍がミサイル部隊を南西諸島とフィリピンに展開させ、軍事拠点を設ける方針であることが、マスコミにも取り上げられている。12月中に共同作戦計画を策定するという。
南西諸島への自衛隊配備段階でさえ、当初は「ミサイルは持ち込まない」と言っていたが結局は持ち込んだ。このミサイルも「日米合同」の方針のもとに計画されていたということは明らかだ。

日本には平和憲法がある。戦争を放棄したはずだ。その日本の国土である南西諸島からアメリカがミサイルを撃つことを、日本政府は容認するのか。憲法違反どころの騒ぎではない。明確な日本の「参戦」宣言だ。なぜみんな黙っているのか。
沖縄は、第二次世界大戦で、二百年三百年物も含んだ古酒を、全て破壊された。何十年も貯蔵し熟成させる古酒を残すには、戦争で壊されないようにしなくてはならない。「古酒を育てる」ことが、反戦に繋がる。
八重山諸島のある小さな酒蔵は、将来に向けて、古酒を保存するための新たな倉庫とタンクを、現在の蔵の裏に、新たに設けた。
配備されるミサイル発射装置車は、島の中を自由に移動できるタイプのものだ。「有事」があったら、そのミサイルを狙う者たちは、島じゅうを攻撃するだろう。
もしも攻撃されたら、という時のことについて、その酒蔵の人をはじめ島の酒造者たちは誰もが、「そのときは仕方ないねー」と、言う。
「古酒を守る」「命を守る」ことは、被害を受ける当事者だけの問題ではない。
私たちの問題なのである。

※    ※    ※

東京・吉祥寺シアター公演は、あす12月8日(日)までです。
あと二日間。
本日は昼夜二回公演です。

12月7日(土)  14:00/19:00開演
12月8日(日) 14:00開演


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール

写真、徳永達哉、吉村直、青山友香、南谷朝子、円城寺あや、川中健次郎、猪熊恒和、大西孝洋、鴨川てんし、西村順子、尾形可耶子

撮影・姫田蘭。

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泡盛バーにはお客も来ます

2024-12-07 | Weblog
舞台に登場する「泡盛バー」には、お客も来ます。

泡盛と焼酎の違いについて語ったりしています。
青シャツの男は一瞬も岡本太郎になります。
ホステスさんは、「うちには泡盛なんて安酒置いていないわ」と言います。
関心のある方は、ぜひ。

写真、猪熊恒和、三浦知之、樋尾麻衣子、大西孝洋。
撮影・姫田蘭。


燐光群『沖縄戦と琉球泡盛』。
東京・吉祥寺シアター公演は、あす12月8日(日)までです。
あと二日間。
本日は昼夜二回公演です。

12月7日(土)  14:00/19:00開演
12月8日(日) 14:00開演


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール






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「泡盛バー」が登場します

2024-12-07 | Weblog
舞台に「泡盛バー」が登場します。
全ての銘柄が、泡盛です。
一番上が二合瓶。
「三合瓶」と呼ばれている600mlのものも多く流通しています。


燐光群『沖縄戦と琉球泡盛』。
東京・吉祥寺シアター公演は、あす12月8日(日)までです。
あと二日間。
本日は昼夜二回公演です。

12月7日(土)  14:00/19:00開演
12月8日(日) 14:00開演


○岡山公演
12月13日〜15日
岡山芸術創造劇場 ハレノワ 小劇場

○吹田公演
12月21日・22日
吹田市文化会館 メイシアター 中ホール




写真、三浦知之・
撮影・姫田蘭。



https://rinkogun.com/portfolio/20241130_okinawasenntoryuukyuawamori/
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