燐光群『屋根裏』が、ヤルタ・チェーホフ演劇祭のオープニングを飾りました。
オープニングセレモニーは、劇場前広場。海岸通りであるレーニン通りとチェーホフ通り(!)に挟まれた場所にあるこのチェーホフ劇場がヤルタの街の中心的な文化スポットなので、町を挙げての大騒ぎだったようだ。
ようだ、というのは、こちらは直前まで字幕の調整など場内でてんてこ舞いだったから。おそろしいことにフェスティバル事務局のパソコン異常で、字幕の一部が壊れていたのだ。移し替える際に異変が起きたのだろう。MacとWindowsの相性の問題かもしれない。で、ついに間に合わず、一部を英語字幕に差し替えて上演することに決定。少し開演が遅れたので、私が開演直前に舞台前に出て挨拶、字幕のことを話す。ウクライナ語通訳の人は素人さんなのでビビったため、一人で出て、スーパーカタコト英語で喋るが、なぜか拍手喝采。……まあとにかく劇場入りからトラブル多々であった。それでも幕は開く。
序盤は堅かったが、「マーケット」シーンで「マイケル・ジャクソンが入っていた〈屋根裏〉」のくだりで受け始め、中学生の少年少女のシーンではクスクスしはじめ、宗像少女の「セクハラ返し」キックに大爆笑とどよめき。短いシーンが並ぶ芝居だとわかってくると、シーンによっては(静けさを重視しなくていいのが明らかな場合)、終わるたびに拍手が来る、こんな現象は初めて。そんなこんなでなんとか進んでいく。
英語字幕の場面は言葉がわからないのでいろいろ問題はあった。この地で英語のできる人は三割。ご高齢のお客さんも多いからその比率はさらに減っていたはず。ともあれ終了。
終演後、VIP席で観ていたヤルタ市長が出てくるなり私の所に寄ってきて「Great!」を連発。ウクライナの演劇人も面白がってくれた様子。
副市長とウクライナ高官も観ていたこのボックス型VIP席、ちょこっと座ってみたが、ソファも楽ちんで足下も余裕があり、こりゃあ贅沢な観劇環境だ。ボックス型なので、〈屋根裏〉から『屋根裏』を観ていた風情ではある。
まあ、この街にいると、ソビエトがあった時代と今の変遷を、否応なく感じる瞬間がある。
フェスティバル事務局がまだ写真をくれないので、まずはこの身内写真。舞台仕込みの日。左にいるのは照明班、海外スタッフとの呼吸はすぐに合った。舞台前では〈屋根裏〉セット組み立て中、ここは日本組だけ。客席で舞台に手をついているのが、私。客席からの見え方を試行錯誤して、前後位置など微調整。
演劇祭は十八日まで。
オープニングセレモニーは、劇場前広場。海岸通りであるレーニン通りとチェーホフ通り(!)に挟まれた場所にあるこのチェーホフ劇場がヤルタの街の中心的な文化スポットなので、町を挙げての大騒ぎだったようだ。
ようだ、というのは、こちらは直前まで字幕の調整など場内でてんてこ舞いだったから。おそろしいことにフェスティバル事務局のパソコン異常で、字幕の一部が壊れていたのだ。移し替える際に異変が起きたのだろう。MacとWindowsの相性の問題かもしれない。で、ついに間に合わず、一部を英語字幕に差し替えて上演することに決定。少し開演が遅れたので、私が開演直前に舞台前に出て挨拶、字幕のことを話す。ウクライナ語通訳の人は素人さんなのでビビったため、一人で出て、スーパーカタコト英語で喋るが、なぜか拍手喝采。……まあとにかく劇場入りからトラブル多々であった。それでも幕は開く。
序盤は堅かったが、「マーケット」シーンで「マイケル・ジャクソンが入っていた〈屋根裏〉」のくだりで受け始め、中学生の少年少女のシーンではクスクスしはじめ、宗像少女の「セクハラ返し」キックに大爆笑とどよめき。短いシーンが並ぶ芝居だとわかってくると、シーンによっては(静けさを重視しなくていいのが明らかな場合)、終わるたびに拍手が来る、こんな現象は初めて。そんなこんなでなんとか進んでいく。
英語字幕の場面は言葉がわからないのでいろいろ問題はあった。この地で英語のできる人は三割。ご高齢のお客さんも多いからその比率はさらに減っていたはず。ともあれ終了。
終演後、VIP席で観ていたヤルタ市長が出てくるなり私の所に寄ってきて「Great!」を連発。ウクライナの演劇人も面白がってくれた様子。
副市長とウクライナ高官も観ていたこのボックス型VIP席、ちょこっと座ってみたが、ソファも楽ちんで足下も余裕があり、こりゃあ贅沢な観劇環境だ。ボックス型なので、〈屋根裏〉から『屋根裏』を観ていた風情ではある。
まあ、この街にいると、ソビエトがあった時代と今の変遷を、否応なく感じる瞬間がある。
フェスティバル事務局がまだ写真をくれないので、まずはこの身内写真。舞台仕込みの日。左にいるのは照明班、海外スタッフとの呼吸はすぐに合った。舞台前では〈屋根裏〉セット組み立て中、ここは日本組だけ。客席で舞台に手をついているのが、私。客席からの見え方を試行錯誤して、前後位置など微調整。
演劇祭は十八日まで。