遅々として工事の進まない下北沢駅に、ついに新しい東口ができた。
もう南口・北口のあった風景はない。
ごみごみした下北沢は、その雑駁さが魅力であり、燐光群の女優・中山マリの母堂である作家・故・中山あい子さんの著書「私の東京日記」によると、二つの私鉄がクロスするこの駅は、かなりの昔から、散らかった印象の街だったという。
『サイパンの約束』千秋楽後は、劇作家大会の準備の仕事に忙殺されている。劇団の忘年会の日も日中は事務仕事だけでなく来年に向けての面接等でフル回転、その翌日はずっと劇作家協会の会議、その翌日も某庁関係の会議、合間にひたすらキーボードに向き集中しているが、原稿が進まない。
自分の暮らしがごみごみしているのだから、下北沢の散らかりっぷりに文句を言うこともない。
しかし、駅の整備が完結する日は来るのだろうか。