一昨日、稽古中に携帯に着信があり。電話には出られなかったが、同じ相手から再三かけてくる。みんなが知っている演劇人男性である。私は留守番モードにしていなかったので、何分も着信し続ける。稽古が終わってやっと出たら、電話先の向こうのざわめきは聞こえるが、電話相手は黙っている。メールしたが、返事がない。
しばらくして再度電話をかけると、相手が出てきて、いや、電話をかけてないはず、という。
謎である、と思ったが、考えてみると、先方には三歳児の息子さんがいる。ひょっとしたら、悪戯なのだろう。と、考えると腑に落ちる。そうでなかったら、また、謎になってしまうのだが。
日曜日は「父の日」だった。
「父の日」をダシに子供たちに商品を購入させようとする広告に、「もやもや」します、と、私よりは若い演出家の知人の書き込みに、あった。家族についての話題が思いがけず目の中に飛び込んできたら、家族についてトラウマのある人が、ダメージを受けるのではないかというのだ。彼も「父の日」をなくせ、とまでは思わないのだろうけれど、そういうことを気にしなくてはいけない時代になったのだろう。
「何某の日」があることは悪くないとは思う。離れて暮らしているなら尚更、相手に対して何かを思うきっかけになるから。ずっと、思う側ではあったが、思われる側にもなってしまった。物が届いて、なんとも不思議な気持ちになる。
写真は、息子から一箱届いた、GREEN DA・KA・RA。
