政府は原発の運転期間の60年以上の延長や次世代原発の新増設などを盛り込んだ「GX(グリーン・トランスフォーメーション)実現に向けた基本方針案」を、正式に決定したという。
原発を「最大限活用する」という、二つの政策転換。
一つは原発の新規建設。「次世代革新炉」? 改良型の原発?
もう一つは、原発の運転期間の延長。原発事故後に定められた最長60年とする原発の運転期間について、規制委員会の審査などで停止した期間を運転期間から除外してその分延長する。原発事故の教訓をもとに原則40年、最長20年延長できると定めたルールを変え、審査期間や、運転差し止めの司法判断などで停止した期間を運転期間から除くという。仮に10年間停止した場合、運転開始から70年まで運転できるようになるらしい。
原発の寿命が延びてゆく。
規制委が安全性を審査して認可してきたのを、今後は経産省が「利用政策」の観点から審査するという。何もかも経済優先ということか。
政府は、この基本方針を年明けに閣議決定したうえで、来年の通常国会に関連法案を提出する方針だという。
何もかも閣議決定で決めていいなら国会は要らないじゃないか。
写真は、福島第一原発近くの地割れによる地表の「ずれ」。昨年夏に撮影。