Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

『侍タイムスリッパー』のヒットという幸福

2024-09-29 | Weblog
今年の日本映画の話題としては、『侍タイムスリッパー』のヒットが、挙げられるだろう。
『カメラをとめるな!』以来の、自主映画の全国拡大公開なのである。最初が池袋シネマ・ロサの1館のみだったのが、既に全国100館以上に、なっているのだ。たぶんもっと増える。
ただ、『カメラをとめるな!』は、低予算の自主映画のテイストを逆に生かしていたが、『侍タイムスリッパー』は、東映京都撮影所の特別協力を得ていて、プロのスタッフも多く参入、部分的には堂々とした時代劇に見える。というか、どうして自主映画で「撮影所もの」の映画ができてしまうんだ?! つまりは、京都の映画人たちの心根に、支えられているのである。
監督の安田淳一さんの人徳と努力と才能の為せることなのだろう。主演女優が助監督も兼ねているという話も、それを知った観客の気持ちを上げてくれる。
今回多額の借金を抱えているらしい安田監督はふだん、米作りの農業をしながら撮影の仕事もしているという。我らが岡山県真庭郡のトマト農家兼業監督・山崎樹一郎さんと、どこか似ている。

内容的には「現代の時代劇撮影所にタイムスリップした幕末の侍が時代劇の斬られ役として奮闘する姿を描いた時代劇コメディ」なのだが、「タイムスリップ映画」のパロディとしてのコメディ映画にも、なっているのである。いや、よく考えてあるところはあるし、それをちゃんとそう見えるように、画にしたところが、素晴らしい。
この映画を観た先輩映画人たちが、繋がりがどうとか細かいことをいろいろ言っている場合もあるらしいが、役に立つ意見は聞くべきだけど、そりゃ、まあ、みんな、嫉妬するはずである。嫉妬していい。本当に、こんな自主映画を撮影所で撮ったということが、素晴らしい。

とにかく、主演の、山口馬木也が、いい。
これはもう、見ていただくしかない。「ぴったり」でもあるし、きちんとそう見えるように、本人が演じ、周りが作っている。この俳優抜きでは考えられない映画である、と、感じさせる、得がたい例である。
嬉しいことに、彼は岡山出身である。総社らしいので、個人的に地元の接点はないのだが。
そして、山口馬木也さんは、私も関わる〈非戦を選ぶ演劇人の会〉のピース・リーディングに、幾度か出演してくださっている。そういう人なのである。ありがたいことである。

とにかく、『侍タイムスリッパー』のヒットは、皆を幸福にする。頭が下がることである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

停電

2024-09-29 | Weblog
先週の岡山滞在の初日、停電していたのです。

いやはや。
電化生活に慣れてしまうと、不便なものですね。

とはいえ、
携帯電話とノートパソコンの充電に助けられるという状態でした。

昔の灰皿を探し出して、蝋燭を立てました。
何だか、なつかしいかんじに、なります。

パソコンの充電があるうちにやらなければならないことがあったので、けっこうギリギリでした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テレ朝「朝まで生テレビ!」地上波での放送終了 そして 「対面式」の実況中継の必要性について

2024-09-29 | Weblog
テレ朝「朝まで生テレビ!」地上波での放送終了だという。

早く言ってくれれば、最終回を見たのに。
いや、まあ、昨日の夜は眠かった。

司会の田原総一朗氏はもう90歳。
たまに見ていても、部分的にはまともなのだが、パネラーに対する態度がコンプライアンス的に問題があるのはわかっていて、さすがに、きついなあと思っていた。
相手の話を聞いていないで内容が噛み合わないものを長時間見せられるのは、きつい。

37年半で延べ約6600人のパネリストが出演したという。
まあ、歴史に残る番組ということになるのでしょう。

「功罪」それぞれ多くあるだろうけれど、まあ、そこまでの影響力を持っていないことが、多かった。
オウム真理教については、非常に現実と噛み合ったし、私は番組自体に批判する気持ちも持っていた。

いや、今こそ、公開の討論番組が、必要。
違いますか?
名のある方々も、有料の配信で稼いでいないで、ちゃんとそういう場を持てるように協力し合うべき。

「対面式」の実況中継こそ、今の時代には、必要なのです。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする