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『カメラをとめるな!』に続いて「ENBUゼミナール」が作った映画『茶飲友達』を、先日、ようやく配信で観た。
低予算自主映画が単館上映からヒットして館数拡大となるのは昨年の『侍タイムスリッパー』の大成功があるが、『侍タイムスリッパー』は愛される映画だと思う。
二年前に公開された『茶飲友達』も、けっこう息長く上映されていたはずなので期待したが、残念ながら映画としてはいまいちで、高齢者売春クラブの実話をモデルにしたとはいっても、『夕暮れ族』みたいなアプローチに見えてしまう。映画としては長すぎるし、クラブ経営者・岡本玲の生い立ち等が興味の持てる内容ではなく、昨今の映画はそうした古くさい因果物語を排する例が増えているのに、残念であった。出演者が多すぎるし、クラブの事務所の一軒屋とそこにいる若者たち含めた人々にリアリティーがなく、「ファミリー」や擬似家族という見立ても、説得力がない。
高齢者の性を描くということであれば、きちんと丁寧に取り組むべきだろう。
出演者では、演劇集団・円にいた磯西真喜が注目され、その後も映画出演が続いているらしいことは、喜ばしい。
磯西さんは、大学時代の国文科の同期で、ほとんど話したことはなかったが、既に円の研究生だった。その頃NHK朝ドラ『虹を織る』に出演していた紺野美紗子さんも同じ国文科同期である。
磯西さんは、大学時代の国文科の同期で、ほとんど話したことはなかったが、既に円の研究生だった。その頃NHK朝ドラ『虹を織る』に出演していた紺野美紗子さんも同じ国文科同期である。
演劇集団・円には、二十年ちょっと前、岸田今日子さん・塩見三省さんの二人芝居『ブラインド・タッチ』を書き下ろした。円の俳優では、立石凉子さんとは、蜷川幸雄演出の『エレンディラ』等でご一緒したが、立石さんが磯西さんのことを気に掛けていたのを憶えている。
立石さん、そして『ブラインド・タッチ』組は、今日子さん、演出の國峰眞さん、美術の島次郎さん、照明の小笠原純さんも、亡くなられた。
時代はどんどん過ぎてしまう。