Blog of SAKATE

“燐光群”主宰・坂手洋二が150字ブログを始めました。

清水弥生作『シンクロナイズド・ウォーキング』を青年座が11月上演

2016-04-02 | Weblog
情報解禁とのことです。
エイプリルフールと間違えられると面倒だから日付が変わってからお伝えします。

燐光群文芸部・清水弥生の記念すべきアトリエ公演デビュー作であった旧作『シンクロナイズド・ウォーキング』(初演 2008年5月15日(木)~25日(日) 梅ヶ丘BOX)が、なんと、新劇の老舗・青年座さんの上演演目に取り上げられることが決まりました。
企画してくれたのは、なぜか三十年近く前から知っている、吉田はるみさん。燐光群では中山マリの演じていた役をやるようだ。
名取幸政さんは川中健次郎の演じていた役、なるほど。
佐野美幸さんが一番活発な役。野々村のんちゃんも参入してくれるのが嬉しい。
なんだか今の予定を見るとステージ数がやたら少ないので、みんなで盛り上げてロングランにしていただきましょう、という声の数々あり。

清水の素敵な写真があればと探したが、三年前北海道フェアで日高昆布を売っていたときの写真が一番よかったので、昆布とこの芝居は何の関係もないが、とりあえず載っける。

以下、ほやほやの公開情報!!



劇団青年座スタジオ公演

『シンクロナイズド・ウォーキング』

■スタッフ
作=清水弥生
演出=西山水木
音楽=中野亮輔
装置=柴田秀子
照明=中川隆一
音響=オフィス新音
衣裳=柿野あや・松乃薫
舞台監督=福田智之
企画・製作=吉田はるみ 

■キャスト
花=佐野美幸
ミナミ=坂寄奈津伎
イシ=日高奈留美
テイ=渕野陽子
トイキ=有馬夕貴
エマ=吉田はるみ
アサリ=野々村のん
シスター=大須賀裕子
バタ=名取幸政
部長=佐藤祐四
二宮=中野亮輔
梅里=植村喜八郎
ウエマツ君=浦田昌和(豪勢堂)
ヨシオ=藤崎卓也(大沢事務所)

公演日:十一月一日(火)~六日(日)予定
会 場:青年座劇場


……………

以下は、おまけに、燐光群アトリエ公演初演時の『シンクロナイズド・ウォーキング』のキャッチコピー



足並みぴったり、息あわせて。
二人そろって歩くのは、むつかしい。
のびやかに、したたかに、踏みだす一歩。
沈みかけた街に輝く、ショウガイ者と健常者の物語。
清水弥生、渾身のデビュー作
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2016年版『カムアウト』終了

2016-04-01 | Weblog
前日熱が出たので、翌朝体温下がり、復活したが、念のため病院へ。幸いインフルエンザではなかった。劇場に向かい、2016年の『カムアウト』、無事に千秋楽を終えた。皆さん、お疲れ様でした。思うことはいろいろあるが、あわてず消化していきたい。
演出藤井ごうとあれこれ話してから、打ち上げへ。新人にして調理士なりたての番匠郁作成の鍋が、疲労した身体にスッと入っていく。さすがだ。送っていかなければならない人を送っていったりで、結局帰りは遅くなる。

劇作家協会のあれこれ、今後の準備、書き物、校正、ハノイのタイムテーブルが届いたり、やることは多いので、早起きして、雑務を消化しつつ、
姫田蘭さんが収録したものを送ってくれた「太田まり初のソロコンサート」を聴く。太田まりは昨年私が彼女の所属するこんにゃく座でオペラ『白墨の輪』を演出したときのヒロインだが、コンサート後半はほぼ『白墨の輪』だったことに驚いた。もともとこの役の曲は彼女の声と音程が合いにくいのだが、いろいろ動きながらの制約も加わってオペラの時に歌いきれなかったという悔しさがあったのかもしれない、コンサートではのびのびと歌として歌いきっていて素敵だ。もちろんオペラ初演のドキドキ感、あの瑞々しさもまた、自分の持ち味であることをご本人はわかっているだろうけれど。後半になるとコンサートなのにもう見事な集中力の「一人オペラ」で、やはり彼女は「うた役者」なのだなあと思った。『白墨の輪』の比重が半分以上みたいに高いので、これじゃまるで「オペラ入門コンサート」だ。『白墨の輪』は再演しないわけにはいかないなあ。
コンサート前半ではボリス・ヴィアン「脱走兵」、「戦争をするために生まれてきたのではありません」「僕を撃ちなさい」を含んだ一曲が素晴らしい。「非戦を選ぶ演劇人の会」で歌ってもらえないかなあ。

「カムアウト」は再演時と今回は、下北沢ザ・スズナリでの上演だ。
「下北沢の再開発 訴訟を取り下げ」の記事が新聞に大きく出ている。
「世田谷区の下北沢駅周辺の再開発をめぐり、地元住民らが都市計画道路「補助54号線」の建設認可の差し止めを都などに求めた訴訟が終結する見通しになった。都側の立場で参加していた区が30日、東京地裁の和解勧告に沿い、「街の特徴に配慮した街づくりを進める」とする意向を表明。住民側は記者会見を開き、訴訟を取り下げたことを明らかにした。補助54号線の建設計画をめぐっては、「下北沢の街を分断する」として反対運動が起き、住民が2006年に提訴した。一部区間はすでに事業に着手しているが、東西に広げる区間については、保坂展人区長が見直しを公約に掲げて昨年再選され、今年1月には都などが公表した都市計画道路の整備方針案で優先整備対象から外れた。(朝日新聞)」と、ある通りだ。
私も応援してきた、下北沢の町を守る取り組みがみのった。慌てず騒がず、できることを確実にやってきた保坂さんが区長であることで、それをきちんと形に刻めた。
下北沢の特徴を残すため、「不要な道路を作る」ことはなくなったのだ。
私が初めて下北沢に行ったときの下北沢にはまだザ・スズナリもなく、「スーパーマーケット」という小スペースがあるのみだった。私の演劇に関わってきた歴史と、下北沢の演劇的発展は、ほぼ重なるのである。全てが混じり合って、私たちの時代がある。
この「和解」がホンモノであることを、切に願う。

そんなところに、下北沢の仲間からニュース。被告だった東京都は本日、和解に同意した文書を記者会見で配布したとのこと。

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