昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

花見

2010-04-08 15:57:08 | 日記・エッセイ・コラム

今年の春先から天候が不順で、ちょっと春めいて暖かくなったかと思ったら、冬に戻ったような寒さに襲われることもありで、せっかく咲いた桜も震えているようないろいろとストレスを感じるこの頃である。しかし、今日は昨日の雨のそぼ降る寒さとは打って変わって、晴れ渡ったまさに春本番を思わせる陽気だった。用事のついでに北沢川の緑道へしばしの花見に行ってきた。まさにうららかな日差しに照らされて、満開の桜が咲き誇っている。乳母車に乳飲み子を乗せた母子連れや、柵の端に腰掛けて弁当を開く近くのサラリーマンなどもいて、休日の大掛かりな花見風景とも異なり、心を和ませるほほえましい光景が前をよぎる。少し風の冷たさは残るが陽春という言葉がぴったりの一日だった。桜もいいものである。少し前まで桜を見るとそこはかとない儚さを覚えたものだが最近はついぞそのような感触を持たなくなった。歳のせいで感性が鈍感になったのか、日々の忙しさに雅の心を忘れたものかそういう感傷に浸ることがなくなった・・・どうも世の中とともに心の中も世知辛く、貧しくなっていくような気がする。残念なことだ。

 

  浮世にて吹く風に散る桜かな      素閑

 

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