つい先ほど三茶の西友に買い物に行って、今日の夕飯を買ってきた。
かーたんのレッスンが夜まで続くので、その合間に早めの夕飯にした。
かーたんは鰻丼と総菜。オカブは鯖の押し寿司である。
オカブも鯖は好きで、特に鯖の寿司は大好きなのだが、いつからこのように好きになったかは分からない。
鯖の押し寿司、関西では・・・というか大阪ではすなわち「バッテラ」と言う。
とにかく関西人は鯖が好きだ。関西のあちこちに鯖の名物料理がある。
オカブは新卒で入社した会社で早々、播州姫路に飛ばされた。
生まれて以来、東京から出たことがないので右も左もわからない。
文化も言葉も異様だ。
ある時、寮の寮母さんが「今晩はキズシにするから」というので、「ああ、そりゃあいいなあ。今晩は鮨が食えるのかあ」と思って、晩の食卓に向かったら、出てきた料理はなんのことはない、ただのシメサバだ。ことほど左様に箱根の向こうとこちらでは勝手が違う。播州姫路で鯖の名物料理と言ったら、おそらく鯖の腐れ寿司が筆頭だろう。つまりは鯖のなれ寿司である。
関西では一年の前半の魚は鯖、後半は鰤である。関東では差し詰め、鰹と鮭と言ったところか?
確かに秋の脂ののった鯖は美味い。関西人が夢中になるのもわかる。
弥次喜多道中の『東海道五十三次膝栗毛』で、京都の芝居小屋で地元の商家の客が鮨を食う場面がある。本文では鮨のことを「おすもじ」と言っている。ここは関西人がケチなことを強調する描写なのだが、鮨の身と飯を剥がして、身は酒の肴に、飯は弁当にしなさいと同行の客が勧める。この鮨が鯖寿司である。
まあ、今は鯖も地中海や大西洋に行って獲ってきたものを食っているので、一年中食える魚だ。
しかし秋の味覚として情趣深いことは今も昔も変わらない。
秋鯖や河岸の石床ずらずらと 素閑
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