昼のガスパール・オカブ日記

閑人オカブの日常、つらつら思ったことなど。語るもせんなき繰り言を俳句を交えて独吟。

元彌ンの「狂言」を観てきました。元彌ンママにも会いました@国立能楽堂

2017-03-07 23:35:25 | お出かけ

知人から、「能」のチケットをもらった。
知人が腰痛でいけないという。
それでは、というので有難く頂戴して、かーたんと行ってきた。
会場は国立能楽堂である。 
仕事を一通り片づけ、渋谷行のバスに乗るまで、どんな演者でなにの演目かも見ていなかった。
一応、チケットを持ってきたか確かめるために、チケットとフライヤーを出してみると、なんと、今日の公演は「能」ではなく「狂言」で、しかも元彌ン一家による公演である。公演題目には『第二十八回 和泉姉妹の会~史上初女性狂言師和泉淳子舞台四十五年~』とある。
だから、今日は元彌ンが主役ではなく、あくまでも「女性狂言師」和泉姉妹が主役なのである。従って、シテはすべて和泉順子と三宅藤九郎の姉妹が演ずる。とは言っても、元彌ン騒動ってどんな中身だったっけと、とうの昔に忘れているオカブにとっても興味深い。
会場について、受付でチケットを出すと、受付でスタッフを仕切っている、まぎれもない亀井静香似の元彌ンママこと和泉節子氏がいた。
どうも、貰ったチケットは特別招待券?に類するもので、招待といえば聞こえはいいが、要はタダ券で、席が埋まるまで、どこに座らせられるかわからない仕組みになっているらしい。開演1分前まで受付で待たされた。
そこで、裏方一切を取り仕切って頭から湯気を吹いているがごとくの元彌ンママ直々に席に案内され、恐縮するやら痛み入るやら・・・
席は、正面、桟敷席の最後列。まあ、席なんてどこでもいいや。ゲテモノを観るんだから・・・
要は、昔の細民が猿楽神楽を見ているつもりになっていればいいのである。
そう言えば、客のマナーも悪い。客層もおよそ能狂言を鑑賞することに縁のなさそうなのが大半である。
中には、和服にロールスロイスで乗り付けるようなのもいた様だが。
さて、公演は最初から「外道」と分かっている。
かつて幼い頃、野村万蔵翁の至芸を見たオカブにとっては笑止千万の内容であるが、まあ、外道の外道なりに笑いを取るところと、一応、面白い所作で退屈はしない。
参考までに、演目を書いておくが、『鶏婿』、『佐渡狐』、小舞『鮒』、そして英語狂言と題して『首引き』を演った。
まあ、面白かった。
元彌ンが今は正式な「狂言師」かどうか分からないが、狂言という伝統芸能を大衆化させるにはこんなやり方もありかなと思った。かつて歌舞伎で澤瀉屋がやったように。
なんといっても、元彌ンママに間近にお会いできたのが、いい経験だった。
芝居が跳ねて、渋谷に出て、閉店30分前のシェーキーズに駆け込む。
なにもそんなところに行かなくてもとお思いだろうが、なんせお金がないからねえ^^
残っているピザやパスタやらを急いで掻き込み貪り食って、お腹がいっぱいどころか体調をおかしくしてしまった。
ゲテモノの狂言に、食い過ぎのピザ・・・・今日はもうお腹一杯。

安心も立命もせず春の能   素閑
 



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