昨年私は花屋の前で涼やかな音色に心引かれ、
売っていたスズムシを買ってきた。
6匹のスズムシたちは夏中涼しげな音楽を奏でてくれた。
やがて秋になり次々にスズムシ達は死んでしまった。
淋しく空虚になった虫籠を処分しようと覗き込んでみると・・・
なんと土の中に卵が沢山産み付けてあるではありませんか。
卵といえども命あるもの。
捨てることが出来ずそのまま土を湿らせ、
冬の寒い時は小さなダンボールに入れて半信半疑大切に保管していました。
するとまだ寒い2月ごろ部屋が暖かかった所為でしょうか
虫眼鏡でみなければスズムシとは解らないようなゴマよりも小さな
スズムシたちが生まれていたのです。
しかし早く生まれすぎてか、育つ前に全滅してしまいました。
がっかりしてまたも虫籠を捨てようと思いましたが、
まだ卵があったのです。
希望を持ってまた大事に保管・・・
甲斐あって20匹以上のスズムシが
何度も脱皮を繰り返して順調に育ち、
いま心に響く音楽を聞かせてくれています。
虫の一生は短いけれど、逞しく命を連鎖させている。
人間も自然の一部。広い宇宙的時間から見れば短い一生。
考える自然ゆえ人間はこころの病に落ちたりする。
虫たちのように今日を今を生きよう。
スズムシの虫籠を覗きつつ考えた。。。
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