一本の葦

あんなこと・こんなこと・・・

共感するということーその2

2014-08-29 22:00:00 | 介護・介助


昨日の木曜日は、老健での仕事。

午前中は認知症のお年寄りたちのグループミーティング。

木曜日を心待ちにしているTさんは、私とクリちゃんが広間を通りかかると

手をたたいて、「今日は木曜日だね!」と笑顔で言ってくださいます。

そして、部屋のドアを開け放すと、間もなく一人車いすを足でこぎながら

現れました。今準備中ですが、どうぞお入りください!と歓待する私たち。

楽しみに待っていて下さると思うと、毎週来るのが私たちもうれしくなります。

みなさんそれぞれが進行度合いが違いますが、誰一人相手を非難したり

しません。そして、初めてここに来た、と思っている方々も、

しばらく経つと顔見知りの仲良しになるのです。

相手の長所を認め、思いやる心を見せてくだる皆さんに頭が下がります。


さて、先日のSさんですが、初めての面談はうまくいきそうでしたが、

2回目、3回目は手であっちへ行けとばかりに追い返されました。

昨日は、Tさんの話を聞くのではなく、私が話そうと思ってかけました。

木曜の午後に来ている#ですが、またご挨拶に来ました。

そして、折りたたみ椅子を指し、座ってもいいですか? 無言。

椅子に座るのは、ただ座りたいのではないのです。と、膝を折って座り、

座ると目の高さが同じになるので、話しやすいですよね。

見下ろしたくないのです、というと、「よくわかった!」

という表情をしてくださいました。

そして、私がどのようなことをしているか簡単に話し、プライベートなことも

ほんの少し話すと、全く違った方のように心開いてくださいました。

Sさんは私の静かなゆっくりとした話や間の抜けた話に涙したり笑ったり。

最後は来週も来ていいでしょか?とOKを頂き、

出口で手を振り合って部屋を出ました。

4回目で、やっと信頼関係が築けたのです。

自分の心を開けば、相手の心も開けるのだと実感しました。



次はやはり声があまり出ないMさん、2回目は二人で窓辺に行って

雨を見ました。Mさんは車いすから私の介助で窓辺の椅子に座り

じっと雨を見ていました。見る見る間にコンクリートの庇の上に水たまりが…。

私はSさんの肩に手を置いたまま、一緒に呼吸を合わせていました。

植物が喜んでいる事や、花を育てたことがあるか…ゆっくり話しながら。

しばらくして席に戻り、また来週きますというと、

ゆっくり頷いてくださいました。


先週は懸命に塗り絵をなさっていました。

この時も、辛いことが忘れられる、と頷きで答えてくださいました。

しばらく肩や背中に手を置き、私の暖かさを感じてもらいながら

呼吸を合わせて寄り添っていました。

そして、また来週きます、と言ってエレベーターの前にいると、

Sさんの方から、手を振ってくださいました。うれしかったです。


昨日のSさんは、何もしていませんでしたが、

テーブルの上に置いた私の手を、なでたり自分の手をさすったり

しながら、私がゆっくり低い声で話を

していると、声にならない声で何か話そうとしてくださいました。

一生懸命聞こうとしたのですが、わかりません。

心にあることを一生懸命声に出そうとしてくださったのですね。

でも、私の耳には聞こえないくらい小さかったので、

聞き取れませんでした。ごめんなさい。でも、あきらめないで、

いつかきっと聞き取れるようになります、と伝えました。

Sさんとの会話は、手の温もり、ささやきと頷きとアイコンタクトです。

帰りはまた、エレベーターの前の私をじっと見つめながら、

私に手を振ってくださいました。

心からの言葉と眼差しは、心に届くのですね。


辛い思いの共感と、心通じる喜び、のひと時でした。。。






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Birthday を祝う

2014-08-27 22:21:45 | Weblog


昨日は、長年の友人でもあり、私の所属する事務所 アイ・ドルフィン

の社長でもある Ms 沙和さあい子 のお誕生日!

ジャズシンガーであり歌の先生でもある 水町理沙さん、

タップの先生でもある ダンサーの 林とう子さん、と共に、

薬膳料理&薬膳酒でお祝いしました。









最後はケーキも特別注文。

原宿にある薬膳カフェ、なかなかおしゃれで美味しいお料理でした。

食べ&飲み&しゃべり&笑い&しゃべり、四人の熟女たちの賑やかで、

和やかな そして 温かな誕生会となりました。

お誕生日を迎えた沙和さんは 86歳! な~んて言っていましたが、

まだまだ遠い!2~30年以上あるんじゃないかしら?

そんな年になるまで choreographerとしてdance teacher として 

いつまでも Charming な女性でいてほしいものです。



心配しなくとも、変わらないでしょうネ。。。






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ひとり旅 永平寺へ

2014-08-25 23:44:36 | ひとり旅


ミッションスクールを出てはいるのですが、

宗教には全くと言っていいほど関心のなかった私ですが、

今年が夫の新盆ということもあり、家では何もしない代わりに

我が家のお寺の大本山である永平寺(福井市)の「大燈籠流し」に

参加してきました。

燈籠も、「先祖代々の霊」と「夫の霊」の2基を申込み、

120人という雲水の読経を聞き、燈籠流しの光を見届けようと

一人旅。

永平寺には夫と旅行の途中訪れたことがあります。

「燈籠流し」は九頭竜川の河川敷の公園で行われました。

桟敷席に着いた時には雨が降り、中止が危ぶまれましたが、

雲水さんたちが出そろう頃には雨も止み、運のいい法要となりました。




あたりは荘厳な雰囲気となりました。

いくつかの読経の後、奉納した燈籠1基づつの名前や先祖の霊や願いを

読み上げながらの法要、桟敷席の私たちも皆、舞台前に出た焼香台で

お焼香を上げることが出来ました。

そして、いよいよ永平寺の禅師さまの放たれた燈籠を先頭に、

私たちも川岸から自分の燈籠や来られなかった方々の燈籠を川に

放ち、皆さんの思いが届きますように!と祈りました。



沢山たくさん燈籠がありましたので、汗だくになりながら2基づつ

燈籠に火をつけていただいて、川とその場所を往復しました。


なんと幻想的な景色でしょうか。

最後には燈籠の流れゆく中、花火が打ち上げられました。

はかなく美しい光の共演でした。

私の心には、読経の唱和と流れゆく燈籠の光の瞬き、水面に移る光、

そしてその上の美しい花火が、しっかりと焼き付きました。






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共感するということ

2014-08-07 23:27:27 | 介護・介助



老健でのバリデーションワーカーとしての仕事日。

今日も暑くなりそうな日差しの中、車で出勤。




午前中のグループミーティングの話題は、戦争の時一番印象に

残っていることはなんですか?

グループの中でも98歳、90歳、80歳と年の差がありましたが、

男兄弟がみんな戦争に行ってしまい、家にはお父さんと女兄弟だけで

大変だったけれど、近所の方々がみんな親切に助けてくれた。

B29が川の土手のあたりに、爆弾を落としていった。凄かった!

小さい頃空襲警報が鳴っているのを、怖がらず踊っていたら、

お兄さんに怒られ、爆弾が落ちるかもしれないんだと教えられた。

そうしたら本当に見えるところに爆弾が落ちた。

東京の空は真っ赤、真っ赤だった!

戦争は二度と嫌だ!! とそれぞれに語ってくださいました。


本当に、世界が平和になるのはいつなんでしょう。


午後は個人バリデーション。

先週から、ほかの階でも難しい方が増えてきたので行ってほしい

とのことでしたが、1回目(先週)は何人かに

ご挨拶して、様子を見るだけでした。

いよいよ今日から、徐々にコミュニケーションをとり信頼関係を

作って行く段階に入りました。

問題?と言われているSさんは、職員に唾を吐いたり

殴ったりするというのです。はっきりと話が出来ません。

先週はアイコンタクトをとりながら、私の自己紹介をして

来週また来るのでよろしくと丁寧にごあいさつして帰ってきました。

Sさんは、じっと私を見て観察しているようでした。

今日行って挨拶すると手を出してきたので私は握手しそのまま

握られるままにしていました。腰かけてお話してもいいかと

お聞きし、折りたたみ椅子を片手で広げ座りました。

こうすると同じ高さでゆっくりお話ができますね。

お互いに目をじっと見つめあいました。

握った手に力を入れたり緩めたりまた力を居れたり、

するとその方の顔が苦痛で一杯なのに気づきました。

悔しいことがたくさんあるんですね、というと突然

Sさんの目から涙が流れました。

しばらくして、ベッドに横になっている体勢がおかしいのに気付き

足が曲がっているので直しましょう、と 真っ直ぐにすると、

「つかえる」と小さな声が出ました。

なるほど、足が突っかえています。よかったら身体を上に

ずらしましょうか?と両脇をもって身体をベッドの上に数センチ上げ

足を楽にしました。その方はまた私の顔を見て泣かれ、

隣のご家族が来ている方をじっと見ていました。

その方は奥様も入院していて、ご家族がほとんどいらっしゃらない

ようなのです。淋しさとうまく口がきけず言いたいことが伝わらない

口惜しさで苦しんでいたのでしょう。

今日は2回目の面談でしたが、その方がむやみに暴力をふるう方ではない

と分かり、安心しました。

Sさんは認知症ではないかもしれませんが、私の勉強してきたことが

とても役に立ちました。

これからSさんと信頼関係が作っていけるといいし、職員さんたち

はみんな助けたいと思っていることを伝えられたら暴力もなくなる

と思うのです。


もうひと方はMさん、ずっと黙って金と黄の色紙を箱の中にちぎって

入れているのです。こうしていないと車いすで動き出してしまう、

トイレに行きたい時も動き出す、と傾聴の方と職員さんが話していました。

私はその方の側に立ち、お隣に座ってお話してもいいですか?と

言って座り自己紹介しました。その方は一瞬、顔を私の方に向け

じっと見つめ、また作業を続けました。

私は箱の中に少し大きなままの紙を見つけ、

私も一緒にしてもいいですか?と紙を10回程ちぎってみました。

結構力がいります。これをずっとやっているのです。……そうか。

尋ねてみました。こうしていると辛いことや悲しいことが

忘れていられるのですね。またその方は私の方に顔を向け

じーっと目を覗き込みながら、頷きました。

今、とても辛いと思っていることがあるのですか?

頷きます。しばらくMさんの近くで息を合わせそのままいた後で、

毎週来ているのでまた必ず来ます。そうしたら少しづつ私にも

Mさんの辛いことを話してくださいますか。

というと、Mさんはまた私の目を覗き、頷いてくださいました。


難しい人、問題のある人は、難しくも問題もありません。

すべてに理由があります。問題は心の中です。

その人の行動ではなく感情を考えたいですね。






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元気あり

2014-08-05 11:56:37 | Weblog


1か月振りのTAPdanceレッスンでした。

   


11時からのレッスン前には気温も湿度も上がり、携帯の中の

熱中症アラート は かなり危険な状態となっていました。

「なるべく運動は控えましょう。」と書いてありましたが、

スタジオは地下にあり、室温がいくらか低いので、水分を沢山摂り

後半一時クーラーをかけては止めして乗り切りました。

500mlペットボトルの水は瞬く間になくなっていましたが。

心配していた割りには体力もあり、汗だくのレッスンは

楽しく終了いたしました。


さて、今日は月曜日。美術館はお休みが多いのですが、

国立新美術館はやっています。汗が引いたところで、六本木へ。

軽く昼食を摂って、目的の「オルセー美術館展」へ出かけました。

       


パリ市内にあるオルセー美術館、いつか観たいです。

今回は沢山の印象派の作品が来ていました。

マネの「笛を吹く少年」や ミレーの「晩鐘」、

シャルル・ジャックの「羊の群れのいる風景」の光の具合や

羊たちの毛の質感、ラファエリの「ジャン=ル=ポワトゥーの家族、

ブルガヌーの農民たち」の農夫の眼などが印象的でした。

モネの先日世田谷美術館で観た「ラ・ジャポネーズ」での背景の団扇が

今回「ゴーディベール夫人の肖像」でもバックにありました。

モネがアトリエに飾っていたもので、作品的には肖像画の方が

「ラ・ジャポネーズ」より8年ほど前に書かれたもののようです。

モネの大作「草上の昼食」は草の上に敷いた布や女性の服の上に落ちる

木漏れ日の光や木々の緑の色、草の色の繊細さが素敵です。

マネが亡くなる前に書かれた「ロシュフォールの逃亡」は、月明かりの中、

荒波に浮かぶ小舟で、沖のオーストリア船に向かう

アンリ・ロッシュフォールたち5人の様子が、動いて見えるようでした。


今あげた画家のほかにも、好きな絵はたくさんありました。

ウィリアム・ブグロー、ピサロ、シスレー、セザンヌ・・・

10月までですから、もう一度行って観ようと思っています。


今夜は元気!

芸術家たちのパワーを頂けたのでしょうか。。。






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納涼祭

2014-08-02 22:57:45 | 介護・介助


今日も暑い一日でした。

涼やかな風が吹き始めた6時半ごろから

おばあちゃんの施設では、納涼祭が催されました。

恒例ですが、駐車場に櫓が組まれ、太鼓は小学生の子供たち

が交代でたたきます。私が見たときは5~6年生の女の子で

足が長くお祭りの装束がよく似合い、かっこよかった!


おばあちゃんたちはお祭りの会場に来る前、早めに煮物など軽食を

摂り、お祭りでは食べやすいように細かくした、焼きそば・ナゲット・

フランクフルト、ポテト、などをお弁当にして出していただきました。

いつもは、夕食30分前くらいにベッドから食堂に起こされてきますが、

今日は結構早くから起きていたせいで疲れ気味。

お弁当はほんの少ししか食べませんでしたが、お茶はよく飲みました。

この時期、水分は十分にとらないといけませんからいいのですが。


以前は車いすで元気に盆踊りの輪に入り、踊りながら私と一緒に

何周もしたものですが、今日は私が手の甲を太鼓のリズムでたたいていると

おばあちゃんは、わずかに動く右指でリズムをとっているのでした。


一通り盆踊りが終わって休憩のときに、疲れているから

もうお部屋に帰りますか?もう少しここにいますか?との質問に

ここにいる事を選びました。

やはり盆踊り大好きだったから、折角だからもう少し居たいと思ったので

しょう。音楽を身体で感じ、表情には表れてきていませんでしたが

楽しんでいたのです。

2回目の踊りの最中に、頭も後ろにそるように疲れが目に見えて

増してきたので、お部屋に帰りました。

部屋に帰ってパジャマに着替え、ベッドに横になると、ホッとしたように

目を閉じ表情がリラックス。

外ではまだ太鼓と盆踊りの曲が鳴り響いていましたが、おばあちゃんは

夢の中で踊っていたでしょうか。


それにしても、会場には家族の姿が少なかったな……

こんな時に家族に、子供や孫やひ孫に囲まれたならうれしいのにね。

考えちゃいました。。。。








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潜 る

2014-08-01 21:41:01 | Weblog


7月は15日、26日と海洋実習が無事終わり、

めでたくスクールダイバーの資格を頂きました。

いわゆるCカードはまだ届きませんが。

これもworld license !

しかし、まだまだ自信なし。

アドバンスコースも受けようか、と思っています。

う~~ん、時間がない。けど、何とか捻出しましょう。

海洋実習は滑川と勝浦で行いました。



15日 行川ダイビングセンター・新浜 ↑

26日 勝浦・志村ビーチ、は写真撮る余裕なし、疲れ果てて帰途につきました。


ウミウシ や小魚の群れ、ウツボなどもいました。

けれど、楽しむ余裕がいまいちなく、呼吸と中世浮力

(水中をバランスを取りながら泳ぐ)が上手に取れずに浮いて

しまったり、底を這うような形になったりしていました。

呼吸が苦しいようなパニックに陥りそうなときに、

インストラクターさんに魚の説明をしていただいたり、

最後のほうでは、水中で空気の輪を作る遊びを教えていただいたりして、

リラックスさせていただき、助かりました。

2回目も、なかなかコツをつかめず浮いてしまい、ウェイトを

追加でなんとかうまくいきました。

新しいウェットスーツ(1回目とは違ウェットスーツでしたが)だと

浮力が大きいのだとか。

勝浦ではかなり大きなボラがいました。

綺麗なお魚も沢山いましたが、まだまだ名前がわかりませんし、

カメラ好きとしては、いつものウォーキングのように写真を自由に

海中で撮れる余裕がまだありません。

水中カメラも欲しい…!

はやく余裕をもって海の中に潜れるようになりたいです。


いつか、夫と共に行った、バリ、モルジブ、パラオ、セブ、フィジーの海へ

もう一度行って潜ってみたい。。。






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