ポチの女房

専業主婦のつぶやき

光る君へ 第48回(最終回) 物語の先に

2024-12-29 22:32:22 | ドラマ
寛仁四年(1020)年
前回の続き
倫子に呼び出されたまひろ。
「あなたと殿は、いつからなの?」「殿の妾になっていただけない。」
まひろは、道長との出会いから話始めました。
そこまで、詳しく話す必要があったでしょうか。嘘をつくこともできたはず。
まひろにとって、倫子からどのように思われても良いという気持ちがあったからでしょう。
「道長様も私も悲しみをわかちあえるのは、お互いしかいなかったのです。」
「彰子は、知っているの。」「私たちは、あなたの手のひらで転がされていたのかしら。」
貴族に妾がいるのは、一般的だと思いますが、正妻の知らないところでというのは、倫子にとって、許せないことだったのでしょう。
現に、道長には、明子という妾がいましたし。それでも、子供の扱いは、明らかに違っていたというところは、道長の倫子に一目置いていたからだと思います。道長が、もし、倫子のところへ婿入りしなかったら、出世はなかったかもしれません。
さすがに、まひろも、賢子のことは、言いませんでしたね。

道長のもとに、倫子。
倫子は道長に、「「次の帝も我が家の孫ですけれど、その次の帝も、そのまた次の帝も、我が家から出しましょう。」 いつのまに、倫子は、こんな野望を抱くようになったのか。

万寿二(1025)年
東宮妃となった嬉子は、御子を生みます。その2日後、19歳で世を去ります。
当時、産後の肥立ちが悪くて、亡くなることは良くあったと思います。
定子もそうでしたね。

後一条天皇の時代となると、道長時代の公卿は実資、斉信、行成だけとなりました。あとは道長の子たちが政治の中枢を占めています。 
時代の流れということでしょう。

高松殿には、源俊賢と明子という兄と妹、明子を母とする道長の息子たちが集まっていました。 
明子は、「殿は冷たかったけれど、頼通様が、優しい方で良かった。」。

彰子は、妹である嬉子の産んだ親仁を引き取り、二人目の女院となりました。 
すっかり、貫禄がついた彰子。
賢子が、乳母。凄い出世ですね、賢子。
そんな賢子のもと、藤原頼宗が忍んでやってきます。ドラマの設定では、異母兄妹ですよね。なんか、嫌な感じです。
「光るおんな君」である賢子は恋多き女性で、定頼や朝任とも歌を交わしているとか。

赤染衛門が、倫子に、『栄華物語』の嬉子の話を語っています。
目元を覆う倫子ですが、「そのままでいいわ。」
「自信を持ちなさい。あなたは、私の誇りだわ。」

まひろの家に、ちぐさという娘が、源氏物語を読み上げていました。
まさか、まひろが、源氏物語の作者とは想像すらしなかったでしょう。
ちぐさは、将来、菅原孝標の娘、『更級日記』の作者になるようです。
源氏物語に対して、手厳しい批評を述べます。
「こんなところで、終わってしまったのは、おかしくありません?」
「光る君は、女を照らし出す光だったのです。」

次に、清少納言が、やってきます。
いつの間にか、仲直りしたようですね。
「もうお書きにならないの。」とたずねる清少納言。
「書かない。」と答えるまひろ。「ききょうさまは?」「もう書く気は、ございません。」
亡き皇后様のような存在がおらず、意欲が湧いてこないようです。
「まひろ様も私も、大きなことを成し遂げたと思いません?」
お互いにたたえ合うというのは、気持ちよいです。

嬉子に続き、顕信と妍子に先立たれた道長。
11月になると自身の病気が悪化したため、法成寺に身を移しました。
道長も、案外、子どもたちに先立たれているのですね。そういう意味では、幸せとは言えなかったのかも。

まひろのところに、やってきた隆家。
道長の加減が悪いことを知らせてくれます。
隆家は、「偉くならなくて良かった。」
中納言も返上。隆家は、数奇な運命でした。
それでも、たくましく生き残ったのは、凄いと思います。

百舌彦が、まひろを呼びに来ます。
「殿に会ってやっておくれ。」と言う倫子。
度量の大きい人です。

まひろが目にした道長は、痩せ衰えていました。
誰かも見えないようです。
確か、道長は、糖尿病で亡くなったとか。
道長は、「先に逝くぞ。」と死期を悟っている様子。
最後に、まひろに会えて良かったと思います。史実ではないと思いますが。
「この世は何も変わっていない。俺は一体何をやってきたのだろうか」 
「戦のない泰平の世は守られました。見事なご治世であられました。それに『源氏の物語』はあなたなしには生まれませんでした」
 「もう物語は書かぬのか?」
「書いておりません」
「新しい物語があれば、それを楽しみに生きられるやもしれぬが」
「では、今日から考えますゆえ。道長様は生きて私の物語を世に広めてくださいませ」
まひろは三郎と少女の物語を語り続けます。 
「続きはまたあした。」と言って去るまひろ。

目を閉じた道長にそっと頭を下げる倫子でした。 
まひろは、道長の声を聞いたような気がします。
よく言いますよね、人は亡くなるとき、誰かの名をよび、よばれたひとは、その声を聞いたように思うという。
行成は同日、倒れ、亡くなります。
道長と行成が同じ日に亡くなったというのは、史実のようです。

長元元年(1028年)、頼通は後一条天皇にはまだ皇子がいないと踏まえ、新たな女御を迎えるべきだと提案しています。 
それに反対する彰子。
すっかり女帝です。若い頃の彰子が、こんなにたくましくなるとは。
まひろのおかげでしょうか。

鳥になって見知らぬ所へ羽ばたいてゆくと言い出すまひろ。 
いったいまひろは、何歳なのでしょう?
まひろは都大路を抜け、乙丸とともに旅に出ます。 
双寿丸に出会います。
「おう。何をしているんだ、こんな所で」
「何も縛られずに生きたいと思って。あなたこそ」
まひろの「道長様、嵐が来るわ。」で、終わり。

まひろが亡くなるまで描くのかと思いましたが、道長が亡くなるまででしたね。
今作品は、ある意味挑戦の大河ドラマだったと思います。
大石さんだからこそ、成り立ったような気がしています。
男性には不評だったかもしれません。

次作は、『べらぼう』、
蔦屋重三郎を描くらしいです。
これまた、挑戦の大河ドラマでしょうか。

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