しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「誰も知らない」 2004日本

2006年06月21日 | 映画
2DKのアパートに引っ越してきた母親、けい子と4人の子供。
しかし子どもがいる事で追い出されるのを恐れるけい子は、自分と12歳の長男・明だけの2人暮らしと大家に嘘をつく。
けい子は子どもたちにも近所にバレないように外やベランダにも出る事も禁じる。
兄妹たちは父親がみな別々で、学校に通ったこともない。けい子がデパートで働き、明が母親代わりとなって家事をし、兄妹の面倒を見ていた。
そんなある日、新しい男ができたけい子は、わずかな現金を残して帰ってこなくなる。

2004年のカンヌ国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、長男役の柳楽優弥さんが日本人初となる男優賞をカンヌ史上最年少で受賞した作品。


ひとつの場面を切り取った様な話。
この前にも色々なことがあり、この後はどうなるのだろうと思えるが、
切り取られた部分も、大変な事が起こっているのに、淡々と流れて行く。
ここに登場する人達は、みんなあまり感情がない。出さないのか、出せないのか・・・。
喜怒哀楽がなくなっている社会を表しているような気もする。
だから、子ども達の様子もちょっとぞっとする。
観終わった後は、ふーん、そう言う事もあるんだ、と特に大きく感動したりはしないのは、そんな気分が移っているからだろうか。
でも、心に引っかかっている。そんな作品。
これから、心の中でどんな位置に落ち着くのだろう。
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