しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「天使の背徳」 アンドリュー・テイラー  

2005年11月11日 | 読書
『Requiem For An Angel』3部作の2作目。
1作目の「天使の遊戯」より、時間は前になっている。
1970年、ロンドンの郊外ロス。牧師のデイヴィッド・バイフィールドは妻に先立たれ、17歳の娘、ローズマリーと暮らしていた。
そして、あるパーティーで出版社を営むヴァネッサとで知り合い再婚する。
幸せに満ち、穏やかに始まった新生活だった。
その年の夏、友人の息子で名付け子でもある、11歳のマイケル・アップルヤードを
預かる事になり、若い兄妹のクリフォードが隣に越して来た事などから、事件が起こり始める。
始まりは、熱心な信者のオードリー・オリファントの飼い猫が残酷に殺された事だった。

前作との繋がりはあまり無く、3冊中、どれから読んでも大丈夫と言う通り、最後まで読んで、繋がりに思い当たる。
何かが起こると予告されているのだが、事件が起こるのは後半。しかしそれまでに登場人物について丁寧に書かれているので、心の動きが良く分かる気がする。
日常の中にいたはずなのに、心のすれ違い、取り違いはとんでもない悲劇を生む。
しかし、それは一般的な事ではなく、なにか要因があったと思いたい。
しかし、邪悪な物を運んで来たのは誰だったのか。読んでいても最後まで分からなかった。
何故そうなってしまったのかは、もっと遡らないと分からない。
3作目は、もっと前の話になるのだろう。
人の心の邪悪さはどこから来るのか、それが分かるのだろうか。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「暗闇の薔薇」 クリスチア... | トップ | F1 LEGENDS 1981 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事