しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「許されざる者」1992米

2006年03月20日 | 映画
娼婦をナイフで切りつけた、牧場で働く男。娼婦の仲間は思い罰を望むが、その町の保安官リトル・ビル(ジーン・ハックマン)は、馬で差し出す事で償いをさせる。
納得いかない娼婦達はお金を出し合い、その男を殺した者に賞金を出すとビラを撒く。
昔は殺し屋だったウィリアム・マニー(クリント・イーストウッド)、今は昔の事を忘れ、亡き妻との間に出来た2人の子どもを大事に育てていた。
そのマニ―の元へ若いガンマン、キッドが訪れ、娼婦に傷を負わせ賞金をかけられた者を倒す話を持ちかける。
貧しい暮らしから賞金欲しさにマニーは、かつての相棒ネッド(モーガン・フリーマン)を誘い3人はその町に向かう。その頃、保安官リトル・ビルはやって来る賞金稼ぎたちを、自分の町で殺し合いはさせないと、荒っぽく追い出していた。
大分腕も落ちた、マニ-とネッド。そしてキッドはまだ人を撃った事はなかった。
そんな3人だが、牧場に付き、なんとか相手を撃ち殺す。
怒った保安官は、マニ-らを捕らえようとする。

クリント・イーストウッドがアカデミーの作品・監督賞を取ったウェスタン。


タイトルにあるので、誰が許されざる者なのか、と思いながら見ていた。
一見、賞金稼ぎの殺し屋の様な気がするが、マニ-は一度引退していて、人を殺す事の重さを知っていた。
ネッドも、嫌気がさしていた。しかし、帰ろうとして、捕まってしまう。
保安官のリトル・ビルの論理は正しい様に聞こえる。しかし、賞金稼ぎの扱いは殴る蹴るで残酷だ。
正義の為には手段を選ばない。揺るぎない自信に満ちた信念があるから。
結局、ネッドは拷問されて、死んでしまい、その復讐で、昔の血が目覚めた様にマニ-は、保安官を入れて5人も殺してしまう。
しかし、1番残酷に見えたのは、リトル・ビルだった。
けれど、リトル・ビルからすれば、自分は正しい事をしていると言うだろう。
ジーン・ハックマンは悪役の時はそんな表情になるが、リトル・ビルは信念を持った正義の顔だったから。
マニ-達が来なければ、こんな展開にはならなかた。この結末を娼婦達は喜んだのだろうか。
誰もが、許されざる者なのかも知れない。そんな部分を人間は持っていると言う事か。
空しさが残る話。

ウェスタンと言っても派手な撃ち合いはなく、人間で見せるドラマだった。
何しろ出演者が、演技派揃いだから。
リトル・ビルに殴られ、追い払われる賞金稼ぎ、イングリッシュ・ボブが、見た事があると思ったら、リチャード・ハリス。ホグワーツの校長・ダンブルドアだった。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« F1 マレーシアGP | トップ | 「16歳の合衆国」 2002米 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事