「シェエラザード」 浅田次郎 講談社文庫 上・下巻
1945年4月25日午前2時16分。
台湾沖北緯25度26分01秒、東経120度08分01秒。
弥勒丸は米軍潜水艦キングズフィッシュに4本の魚雷を撃ち込まれ轟沈する。
安導権を持ち、攻撃を受けることがない筈の船だった。
その弥勒丸を引き上げたいので100億円の出資をして欲しいと、中華民国の宋英明が軽部順一と日比野義政に持ちかける。
軽部と日比野は、中小企業や個人事業主相手の貸付の会社を経営していたが、その裏には共道会というやくざな組織があった。
また、共道会の山岸会長の義兄弟には全国船舶連合会のドン、小笠原太郎がいた。
宋は、その事を承知で話しを持って来たとみられる。
軽部は話しの真偽を確かめる為、弥勒丸の情報収集を大学時代の恋人で、新聞記者の久光律子に頼む。
弥勒丸の事を知った律子は、自分も仲間に入れるように言い、新聞社を辞めてしまう。
軽部たちは、弥勒丸の関係者に会い、話しを聞いて行く。
そして、同時進行で当時の弥勒丸の船内の話しも進行して行く。
弥勒丸は帝国郵船の豪華客船として作られ、1度も就航することなく、軍に徴用された船だった。
弥勒丸が主役。
その美しさに魅了され、戦争中でもその美しさを保った豪華客船。
しかし、それでも戦争に巻き込まれ、2000人以上の人たちと共に海に沈む。
安導権を持ちながら、何故沈まなければならなかったのか。
その謎を解明して行く物語。
その船の中で繰り広げられた、戦争中だからこそのドラマも。
その当時の様子や考え方も丁寧に書かれていて、よく分かる。
軍人として、民間人として。
きっとこんな感じだったのだろうと想像出来る。
戦争という命令には絶対服従の中でも、誇りを持った人たちの物語。
弥勒丸は架空の話しだと思って読んでいた。
解説を読んでモデルがあった事を知る。阿波丸。
早速調べてみたら、かなり状況が似ていた。
対馬丸の話しは、悲劇として伝えられている。
日本郵船の中で無事だったのは氷川丸だけと言うのは知っていた。
その他にも、沢山の悲劇があったのだ。
戦争とは、どんなものなのかも考えさせられる。
すでに過去の事だから変えられないのに、何とかならなかったのかと、心が痛くなる。
戦争において、日本人の考え方はあまりにも人命軽視。
生存者が1人は、阿波丸でも同じ。
潜水艦に救助されるのを拒んだと言う。
これも軍の教育の間違いのせいだ。
物語は航海している弥勒丸の時と現代のことが交互に書かれる。
しかし、過去の物語が面白く、現在に戻るのがまどろっこしく感じた。
特に久光律子と軽部順一の話しは、自分に取ってはあまりいらない。
弥勒丸の話しが早く知りたいのにと邪魔に感じてしまった。
自分も弥勒丸には魅力を感じる。
しかし、海の男たちはあまりにもロマンチスト。
例えば、敵が見た時は、美しさのことなんて考えられるだろうかと。
「姿を見たら、撃てない」などと言う事はないだろうと思ってしまう。
そんなの甘いものではないだろう。
1945年4月25日午前2時16分。
台湾沖北緯25度26分01秒、東経120度08分01秒。
弥勒丸は米軍潜水艦キングズフィッシュに4本の魚雷を撃ち込まれ轟沈する。
安導権を持ち、攻撃を受けることがない筈の船だった。
その弥勒丸を引き上げたいので100億円の出資をして欲しいと、中華民国の宋英明が軽部順一と日比野義政に持ちかける。
軽部と日比野は、中小企業や個人事業主相手の貸付の会社を経営していたが、その裏には共道会というやくざな組織があった。
また、共道会の山岸会長の義兄弟には全国船舶連合会のドン、小笠原太郎がいた。
宋は、その事を承知で話しを持って来たとみられる。
軽部は話しの真偽を確かめる為、弥勒丸の情報収集を大学時代の恋人で、新聞記者の久光律子に頼む。
弥勒丸の事を知った律子は、自分も仲間に入れるように言い、新聞社を辞めてしまう。
軽部たちは、弥勒丸の関係者に会い、話しを聞いて行く。
そして、同時進行で当時の弥勒丸の船内の話しも進行して行く。
弥勒丸は帝国郵船の豪華客船として作られ、1度も就航することなく、軍に徴用された船だった。
弥勒丸が主役。
その美しさに魅了され、戦争中でもその美しさを保った豪華客船。
しかし、それでも戦争に巻き込まれ、2000人以上の人たちと共に海に沈む。
安導権を持ちながら、何故沈まなければならなかったのか。
その謎を解明して行く物語。
その船の中で繰り広げられた、戦争中だからこそのドラマも。
その当時の様子や考え方も丁寧に書かれていて、よく分かる。
軍人として、民間人として。
きっとこんな感じだったのだろうと想像出来る。
戦争という命令には絶対服従の中でも、誇りを持った人たちの物語。
弥勒丸は架空の話しだと思って読んでいた。
解説を読んでモデルがあった事を知る。阿波丸。
早速調べてみたら、かなり状況が似ていた。
対馬丸の話しは、悲劇として伝えられている。
日本郵船の中で無事だったのは氷川丸だけと言うのは知っていた。
その他にも、沢山の悲劇があったのだ。
戦争とは、どんなものなのかも考えさせられる。
すでに過去の事だから変えられないのに、何とかならなかったのかと、心が痛くなる。
戦争において、日本人の考え方はあまりにも人命軽視。
生存者が1人は、阿波丸でも同じ。
潜水艦に救助されるのを拒んだと言う。
これも軍の教育の間違いのせいだ。
物語は航海している弥勒丸の時と現代のことが交互に書かれる。
しかし、過去の物語が面白く、現在に戻るのがまどろっこしく感じた。
特に久光律子と軽部順一の話しは、自分に取ってはあまりいらない。
弥勒丸の話しが早く知りたいのにと邪魔に感じてしまった。
自分も弥勒丸には魅力を感じる。
しかし、海の男たちはあまりにもロマンチスト。
例えば、敵が見た時は、美しさのことなんて考えられるだろうかと。
「姿を見たら、撃てない」などと言う事はないだろうと思ってしまう。
そんなの甘いものではないだろう。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます