しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「さよなら、シリアルキラー」  バリー・ライガ 

2017年02月18日 | 読書
「さよなら、シリアルキラー」  バリー・ライガ  創元推理文庫   
I HUNT KILLERS       満園真木・訳

ジャズは高校三年生。
田舎町ロボズ・ノッドではちょっとした有名人だ。
ある日町で衝撃的な事件が起きた。
指を切りとられた女性の死体が発見されたのだ。
連続殺人だとジャズは訴えたが、保安官はとりあわない。
だが事件はそれだけでは終わらなかった。
なぜジャズには確信があったのか。
それは彼が21世紀最悪といわれる連続殺人犯の息子で、幼い頃から殺人鬼としての英才教育を受けてきたからだ。
親友を大切に思い、恋人を愛するジャズは、内なる怪物に苦悩しつつも、自ら犯人を捕えようとする。
全米で評判の異色の青春ミステリ。
    <文庫本1頁目より>








ジャズの悩みは、きっと本人にしか分からない。
と言うか、他人の悩みは本人にしか分からない事だろう。
はたから見ると、どうしてそんな事で、とかいつまでもウジウジして、と思ってしまう事もあるけれど。
ジャズの立場には誰にもなれないのだから、それは仕方のない事。
結局は自分で解決するしかないのだ。
そんなジャズの親友ハウイーと恋人のコニ-が、とてもいい。
寄り添うことが上手に出来る2人。

ジャズの思考に、父親の考えがしっかり根と張っているのが痛々しい。
人間を物として見てしまう傾向。
そして、「人は大事だ。人は本物だ。」と自分に言い聞かせる。
三つ子の魂百までと言うけれど。
だから苦しむのだが。

そして、完結するのかと思っていたら、3部作だった。
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