「書楼弔堂 炎昼 (しょろうとむらいどう えんちゅう)」 京極夏彦 集英社
6編からなる連作短編集。
探書漆 事件
鬱鬱とした気分で外に出て来た塔子。
塔子は弔堂を探している2人の若者に出会う。
上田敏から聞いてやって来たと言う2人は詩人の田山と松岡と名乗る。
燈台のようなと聞いて心当たりがあった塔子が案内する。
塔子は小説を読むのを禁じられていた。
田山花袋。
探書捌 普遍
塔子は武士だった祖父に叱られて外に出て、松岡と出会う。
一緒に弔堂に行く。
塔子は良妻賢母になるような教育に従うのが納得出来ていなかった。
塔子は店主から1冊の本を売ってもらう。
客は演歌師の添田平吉、添田啞禪坊
探書玖 隠秘
塔子が買った小説は「小公子」。
この本の事を話したくて、友人の菅沼美音子と会う。
美音子は催眠術について、婦人地位向上問題について語り、塔子は自分の話題が幼すぎると感じて言い出せなかった。
弔堂に行った塔子は、来ていた勝海舟に出会う。
ご隠居と呼ばれている海舟も催眠術についての話題を持って来ていた。
松岡もやって来る。
お客は福来友吉。
探書拾 変節
塔子は女学校から抜け出して来た少女と出会う。
ハルと名乗った少女は後の平塚らいてう。
女性の地位向上運動家。
探書拾壱 無常
祖父が病に伏し、それはそれで気が沈む塔子。
客は“なきと”と名乗るが店主とは知り合いで源三様と呼ぶ。
店主は龍典(りょうてん)と呼ばれる。
源三は乃木希典中将。
探書拾弐 常世
勝安芳こと海舟が亡くなり白装束で逢いに言って来た店主としほる。
葬儀は5日後だと言う。
その後少しして塔子の祖父も亡くなる。
そして、松岡のかつても思い人イネも17歳で逝ってしまったと。
幽霊について語りあう。
松岡は柳田國男。
「書楼弔堂 破曉」の続編。
今回書店に訪れる狂言回し役は若い女性と、詩人の松岡國男。
最後に名前が天馬塔子と分かるが、この人は実在した人なのだろうか。
詩人の松岡國男は後の柳田國男だった。
狂言回しが変わったが、雰囲気も会話も「破曉」と同じ様相。
書店を訪れる客は実在の人物。
時代が移り変わっている日本の事や幽霊の話も。
女性は社会の中で、どう生きて行くかと言う悩みも。
そういう話題を店主が話してくれる。
それを、塔子と一緒になるほど、と聞いて感心している。
時代は違うけれど塔子の心情も分かるので、話しを聞いて納得するのも分かる。
「幽霊は怖くない」という話も面白かった。
6編からなる連作短編集。
探書漆 事件
鬱鬱とした気分で外に出て来た塔子。
塔子は弔堂を探している2人の若者に出会う。
上田敏から聞いてやって来たと言う2人は詩人の田山と松岡と名乗る。
燈台のようなと聞いて心当たりがあった塔子が案内する。
塔子は小説を読むのを禁じられていた。
田山花袋。
探書捌 普遍
塔子は武士だった祖父に叱られて外に出て、松岡と出会う。
一緒に弔堂に行く。
塔子は良妻賢母になるような教育に従うのが納得出来ていなかった。
塔子は店主から1冊の本を売ってもらう。
客は演歌師の添田平吉、添田啞禪坊
探書玖 隠秘
塔子が買った小説は「小公子」。
この本の事を話したくて、友人の菅沼美音子と会う。
美音子は催眠術について、婦人地位向上問題について語り、塔子は自分の話題が幼すぎると感じて言い出せなかった。
弔堂に行った塔子は、来ていた勝海舟に出会う。
ご隠居と呼ばれている海舟も催眠術についての話題を持って来ていた。
松岡もやって来る。
お客は福来友吉。
探書拾 変節
塔子は女学校から抜け出して来た少女と出会う。
ハルと名乗った少女は後の平塚らいてう。
女性の地位向上運動家。
探書拾壱 無常
祖父が病に伏し、それはそれで気が沈む塔子。
客は“なきと”と名乗るが店主とは知り合いで源三様と呼ぶ。
店主は龍典(りょうてん)と呼ばれる。
源三は乃木希典中将。
探書拾弐 常世
勝安芳こと海舟が亡くなり白装束で逢いに言って来た店主としほる。
葬儀は5日後だと言う。
その後少しして塔子の祖父も亡くなる。
そして、松岡のかつても思い人イネも17歳で逝ってしまったと。
幽霊について語りあう。
松岡は柳田國男。
「書楼弔堂 破曉」の続編。
今回書店に訪れる狂言回し役は若い女性と、詩人の松岡國男。
最後に名前が天馬塔子と分かるが、この人は実在した人なのだろうか。
詩人の松岡國男は後の柳田國男だった。
狂言回しが変わったが、雰囲気も会話も「破曉」と同じ様相。
書店を訪れる客は実在の人物。
時代が移り変わっている日本の事や幽霊の話も。
女性は社会の中で、どう生きて行くかと言う悩みも。
そういう話題を店主が話してくれる。
それを、塔子と一緒になるほど、と聞いて感心している。
時代は違うけれど塔子の心情も分かるので、話しを聞いて納得するのも分かる。
「幽霊は怖くない」という話も面白かった。
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