しましましっぽ

読んだ本の簡単な粗筋と感想のブログです。

「ロンリー・ブラッド」1985米

2006年01月19日 | 映画
ブラッド・ジュニアは義父とケンカをして、父ブラッド・シニアの元に行く。
ブラッド・シニアはトラクターの盗難など、法に触れる事で生計を立てていた。
その仲間になりたかったジュニアだが、一人前に扱ってもらえない事に不満を感じる。
ジュニアは独断で弟や友達とトラクターを盗み、見つかり逮捕されてしまう。
シニアと仲間はジュニアの口から犯罪が発覚する事を恐れ、先に釈放されたジュニアの弟と友達を撃ち殺す。
恋人も殺されたジュニアは、シニアに銃を向けるが、撃つ事は出来ず、法の裁きに託す。
1978年にペンシルバニアで実際に起きた事件をもとにした映画。
ジュニアがショーン・ペン。シニア・ブラッドがクリストファー・ウォーケン。

これは、父と息子のドラマ。
息子は強い父親に憧れ、自分を認めてもらいたいと思っている。
犯罪者でも憧れてしまうものなのか。
しかし最後は恋人を殺された怒りから父親との決別を決める。
それでも、かなりの葛藤があったようだ。最後に父の事を証言する時は辛い表情を見せる。
そんな心の動きをショーン・ペンが丁寧に見せてくれる。
若いショーン・ペンはあまり見た事がなかったが、存在感は充分。
しかしそのショーン・ペンに負けない存在感のクリストファー・ウォーケン。
眼差しの強さや冷たさは、きっと逆の立場だったら、ジュニアをも遠慮なく、撃ち殺しただろうと思わせる。弟は血が繋がっていなかったから。
かなり心に重い話だった。


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