散歩絵 : spazierbilder

記憶箱の中身

藤で花見酒

2005-05-02 16:19:22 | 自然観察
。。。天気が崩れていく。。。今朝は晴れたり、曇ったり数分毎変化。
天気の話を書くのは止めようと思うのについ書いてしまう。
天気予報なんか調べない。。と心に言い聞かせるが、つい週間予報を見ては一喜一憂してしまう。
日本の空は明るい。曇っていても、雨が降っても明るい。これはたいした違いであって、たかが天気と侮る無かれ。
雲が厚くて鉛色になってしまうと、垂れ込めた雲がつかめそうになる。
そうやって頭の上にふたをされたような状態が長く続くとやりきれなって、ドイツ脱出計画など練ってみるのだ。

そんなわけで一喜一憂し、よく晴れた日には、陽差しに酔っ払って、踊ってしまう。

ところで我が家の藤は4年ほど花を付けなかった。
一昨年くらいから申し訳程度の花房がちょろリと、葉陰に咲いているだけ。
藤は気難しいと聞いたことがあるので、多分私と気が合わないのかも知れない。
藤に嫌われたのか?藤と喧嘩しても仕方無いのであきらめようとしていたら、今年は沢山花を付けた!喧嘩しなくて良かったな。
ちょっと花房は短いけれど、かなり豪華で毎日惚れ惚れと眺め、香を楽しんでいる。

そろそろ、いろいろな虫やナメクジとの闘うシーズン開幕。
白樺の木の下に植わっている植物の葉に黒い点々を発見!う~ん、これは芋虫か毛虫か?
沢山食べて、元気に排泄している。多分まだ小さい彼らの姿はうまく葉と同化して、私の目では、発見できない。私の目はそういうものをかなり、早期に発見するように出来ていて、嫌だなあと思うものもすぐに見つけてしまう。見たくない!知らないで済ませたい!ということもあるんだけど。
もちろんちゃんとした大きな庭とは比べ物にならないくらい楽だ。。。とは言えども戦いはある。
毎朝ナメクジとカタツムリを捕まえては左右前方に放り投げるが、これってあんまり効果ないのだろう。又戻ってくるよなあ、と思いながら不毛な作業を繰り返している。
しかし、折角立派になったハーブなどをわざわざ彼らのために供給するつもりは無いので、
時には、ビニール袋に彼らを回収して遠くに行ってもらう。
加えて、今年はアブラムシも多そうだなあ。
蟻が盛んに茎を上り下りしているので、すぐに大アリマキ牧場が出現するのだ。
それを全滅させるのはこんな箱庭であっても不可能だが、共存するのもちょっと辛い。

ここで、ちょっと冷たく冷たく冷えた白ワインをグラスに注いで、藤の花の香をつまみに
花見酒なんか良いかなと思っている。

乾杯!

引き続きミクロの世界。

2005-05-02 02:20:16 | ミクロ界
(ベンケイソウ。これも絵のネタになりそうだな?きれいな緑)


明るい。
散歩日和、
自転車日和。

ドイツで日曜日に営業できる店といえば花屋、パン屋、ガソリンスタンドや飲食店くらいなので、
日本の年中無休になれている人は、面食らうようだ。
しかし、じわじわと状況は変わりつつあるらしい。
例えば今日郊外にある大きな園芸センターに出かけた。
友人の誕生日と引っ越し祝いに送る木を物色するためだ。
今頃の日曜日の昼の園芸センターでは、ミツバチのように花から花に飛び回り、物色し、山ほどの植物を抱えて意気揚々と車に積む込む老若男女であふれる。
今日は閉店時間になってもやけに賑やかなので見渡せば、なんと開店時間が4時間も延長されていた。
植物と関係無い店も何気なく店の前で屋台を広げていたり、ドイツも変わってきたものだ。

。。。というわけで、今日は天気が良いので、又顕微鏡を覗く事にした。
もちろん天気が悪い時にも覗くので、天気が理由になるわけではないが、
まあこういう天気の場合、外に覗いて楽しそうなものが増えるし、
花粉も乾いていてサンプルとりやすいというわけだしね。
。。。白状してしまうと、昨日の疲れが残っているので、今日はあまり行動的な気分にならない。

昨日は我が家に知人たちを呼んで”和食”をご馳走する約束があった。
そこで朝早くに刺身用の魚を仕入れに行き、朝から煮物、和え物など思いつくものを作りまくった。
この地に暮らしていると当然のことながら、そういう料理を作るための素材を
入手するのが面倒だし、無いものも多い。工夫が必要だ。
しかし何とか奮闘して作り上げ、美しく飾り上げ、アッと言う間に腹の中に納め上げた。
美味しい白ワインも順調で知らぬ間に数本並んだ。

ところで、客人の一人はドキュメンタリー映画を作っている。
”Arte”というTV局の仕事で、近いうちにノルウェーに仕事があるそうだ。
ノルウェーで何が取り上げられるのかと思って聞いてみると、第2次世界大戦中、
多くのドイツ兵がノルウェーに駐屯していた時期、かなりの人数の女性たちが半分ドイツ人の血を引く子供を産んだという。
彼女たちもその子供たちも阻害されて生き続けた。今でもその”汚名”を抱えて生きている人たちを、彼女は取材に行くということだった。
どんなフィルムに出来上がるのだろう?出来上がったら是非見ようと思っている。

とにかく皆満足だった様で、奮闘のしがいはあったけれど、今日はおかげで情けないが力が出ない。

だから、顕微鏡を覗いている。

タンポポの綿毛の部分。これをネタに絵はどうか?

上はタンポポの綿毛にぶる下がった種の部分。ブロスフェルドの写真に迫るか?

ピンクパンダというあだ名が付けられた、ピンク色の観賞用イチゴの花粉。食べられるけれど実りは少ない。

オオアラセイトウの花粉。結局皆似たりよったりの形。日本米の様だ。

蜘蛛の糸の拡大。カプセル様なものが見えるけれど、いったいこれはなんだろうか?

そしてこれは、蜘蛛の巣にかかっていた、つぶれたアブラムシ!


最近目が悪くなったので、スライドガラスの上に何が乗ったのかあまり良く見ないで顕微鏡を覗くと、”ワッ”と驚く事も多い。
でも本当はその”ワッ"というところも好きかもしれない。
いい加減なプレパラートでも十分面白くて、美しいものを見ることが出来る。
そこから、広がって行って何かが生まれるかもしれない。
新しい興味も膨らむきっかけになるかもしれない。
そんなもの覗いて何の役に立つか?という様なものだけれど、面白い事はどんどんやった方が良い。
この頃日本では理科離れの子供が多いという記事をつい最近読んだ。
こういうたわいも無い遊びから興味が生まれないものかな?
それともそういう問題ではないのだろうか?

そうやって私の一日も、もう大半終った。


アクアリウムの中の水にすんでいる,貝ミジンコを発見。これも絵の中に入るかもしれない。