乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

一畑電車でお名残り乗車

2024-12-31 | 鳥取県・島根県
 前回の続きになりますが、やくもの381系にお名残り乗車すると決めたら一畑電車に寄ろうとなるのはごく自然な成り行きです。ただ今のタイミングだと一畑電車では5000系の5010・5110が来年1月に引退するためイベントや記念乗車券の販売が行われると発表されているので、単に乗りに行くだけでなく「やくも」と併せお名残り乗車のハシゴをしに行くということになりました。

 と言ってもまあ別に何か変わったことをするわけではなく結局は普段の普通の乗り鉄と同様にただ乗るだけではあるのですけれども。件の5010・5110はロマンスカーNSEの回転クロスが設置されていて一畑のみならずあちこちに散った数ある京王5000系の中でも一番快適で楽しく乗れる車両なので引退は残念でなりません。こんな2扉版5000系が京王線で走っていたらなあと空想したくなります。それにしても顔の造作までかなり手が入れられ凄い変わりっぷりですね。シャレた塗色も似合いまだまだ走り続けてもおかしくなさそうに見えさよならヘッドマークがウソのように見えました。


 一畑では適当に乗り回っていたのでとりあえずお名残りではない乗車もすることになります。同じく一畑5000系の5009・5109は大きな仕切りがついたセミコンパートメント風のボックスシートが並ぶちょっと変わった内装で面白くはあるのですが、仕切りの圧迫感がやや引っ掛かります。1列で向かい合う方の席なら「お2人さん」にはいいのかもと思ったものそれなら素直に「ロマンスシート」の方がいいような気もしますし。なので5010・5110の方をヒイキしたくなります。


 5000系同様に京王5000系がタネの2100系はロングシートなので一番前でかぶりつきをしました。発車の立ち上がりが力強くそこそこ飛ばす上に結構起伏に富んでいたり宍道湖が見えたりで楽しく他の車両で乗った区間であっても飽きることがありません。


 京王5000系より新しい車両だと残念ながら楽しさは今一つになります。元東急1000系の1000系は東急の顔とはまた違ったぺったんこな顔が面白くはありますがロングシートの上にかぶりつきもできず音もインバータは好みでないので当たるとハズレを引いた感じでした。最新の7000系はボックスシートの存在にいくらか救われ新車を入れるとは立派なものだと思ったもののとりたてて好みというわけでもなかったりです。


 今後5010・5110に続いて5000系・2100系が徐々に新車に入れ替わっていく流れを想像すると乗り鉄の好みからは寂しいのですが、新車は路線自体の安心材料としてホッとさせられる面もあります。出雲大社前駅では乗客の外国語が多く聞こえて来たり川跡では乗り換えで賑わう様子が見られたのでお名残り乗車の後ながら明るい印象も残りました。
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やくも381系お名残り乗車

2024-12-30 | 鳥取県・島根県
 「やくも」の381系の定期運用は今年の6月に終わっていますが、この年末年始には少し走ると気づきました。高架やトンネルを多用する線形改良、みたいなのではない高速化にロマンを感じるので381系にはなんとなく敬意を持っています。なので381系もいよいよ終わりが近そうな気配からお名残り乗車する気が起きました。
 さて山陰の出雲市辺りに行くとなると東京からは近場の海外より遠く感じたりもするのでまずは飛行機も考えたものの、381系のお名残り乗車ならせっかくなので車体傾斜モノのハシゴでもするかと一応テーマっぽいものも浮かんできます。なのでまずは姫路から智頭急行経由の「スーパーはくと」で鳥取を目指すことにしました。

 姫路駅といえば中華麺に和風だしの駅そばが名物ですけれど、そのホームの立ち食いそば屋はキハ58風になっているのでいよいよ名物というか観光名所並になってきた気がします。と感心していたらHOT7000系の貫通顔がやってきました。貫通でない車両の場合は一番前がかぶりつき席になるので、もし一番前の指定がとれていたら前が見えないのが来ちゃったとがっかりするところですが今回はみどりの窓口に買いに行ったとき既に埋まっていたのでどっちでも構いません。


 乗り込むと前が見えない一番前の席にはデカめのカメラを持っていたりする「同業者」っぽい人が座っていたのでやっぱりなあと思いました。席取り合戦だと「ライバル」になるとは言え自分が同じ立場だったらがっかりしたはずですから勝手にちょっと気の毒になったりもします。
 この貫通顔の車両は前が見えない代わりに一番前に2人用セミコンパートメント座席が設置されているのが面白い点です。幸い空いていたので車掌さんに座ってていいか尋ねたところ大丈夫となりここに陣取ることにしました。座席自体の快適さでは普通のリクライニングシートの席の方が実はいいのかもしれませんが変わっているとやっぱり楽しいものです。傾斜しながらの飛ばしっぷりと席の物珍しさを同時に味わえ満足しました。


 鳥取ではまあこれもお約束みたいなもんかもしれないと駅弁の「かに寿司」を買ってしまったので食べながらキハ187系の「スーパーおき」に揺られます。気持ちのいい飛ばしっぷりは駅弁の味も良くする効果があるなあと改めて思いました。


 ハシゴの最後はお名残り乗車になる「やくも」の381系です。貫通顔に描かれたトリックアートのようなエンブレムがぺったりして面白く感じたり側面にこんなキャラがいたのかと今さら気付いたりですが、ともあれそれなりには見慣れた381系だとこれがお名残り乗車という気があまりしてきません。


 乗って1人掛けの座席や二重窓を見ると381系だなあという気になりますが、実はというのか遊び乗りにしても乗り心地はそこまで好みでなかったりもします。酔いそうには全くならないもののガクガクする揺れに気分がノって来るのを邪魔される感じです。ガクガクする以外は割と上品で静かなとこもあり遊び乗りの好みはさておいてそこは良い点かもと再評価したい気分にもなったのですけれども。


 という具合にハシゴして全体的には気動車より電車の方が好みなものの傾斜系だと381系よりも187系とか四国の2000系辺りみたいなやや乱暴なすっ飛ばし方をする乗り味の方が好みかもと思ったりしました。
 ともあれお名残り乗車が済んだら、子供の頃にお子様向け鉄道の本を見ていて新幹線みたいに派手に線路引いてデカい電車なら速くて当然くらいに感じた一方、魔法みたいなカラクリでカーブも速く走れちゃうらしい381系にはそんな電車があるのかと憧れた思い出なんかが浮かんできて寂しくなっています。
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