乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

バスで行く宮入貝供養碑

2025-01-26 | 福岡県・佐賀県
 西鉄天神大牟田線とJR鹿児島本線は並走しているものの接続駅は案外少なく、というより大牟田だけなので乗り鉄のハシゴをしたいときはいくらか歩くか他の鉄道やバスを使うことを考えることになります。このハシゴ用ルートでこれまで何度か使っているのがJR久留米駅~西鉄久留米駅~鳥栖駅を結ぶ西鉄バス佐賀の10系統です。この路線の沿線にある「宮入貝供養碑」を見に行くことにしました。

 JR久留米駅は新幹線も停まる駅ではあるもののやや静かな雰囲気です。東口のバス乗り場に向かうと小さな屋台が載った「とんこつラーメン発祥の地」の碑が目につきました。ここから10系統に乗ります。


 JR久留米駅を出ると経由する西鉄久留米駅周辺の方が街らしい雰囲気なので久留米の代表駅というならこちらかもしれません。久留米の街中を流した後は国道3号の久留米大橋で筑後川を渡って2つ目の小森野バス停で降りました。


 小森野は人気の老舗ラーメン店「丸星中華そばセンター」最寄バス停です。国道沿いだけあり駐車場が広くとられているクルマ向けのお店ですからバスで行くのは邪道かもしれませけれどクルマに乗らない当方は毎回バスか電車で行くことになります。


 同様に小森野が最寄バス停になるところが宮入貝供養碑です。この地域でミヤイリガイ生息最終確認がされた地ということでこの碑が建てられています。日本住血吸虫の中間宿主なので駆除された結果ですからミヤイリガイからすればとばっちりみたいなものではありなるほど気の毒ではありますね。


 宮入貝供養碑の裏手にこの地域でミヤイリガイ生息最終確認がされた新宝満川(画像左側)が流れていて思案橋川(画像右側からの流路)と合流しています。新宝満川は筑後川の昔の流路で、10系統のバスが渡る久留米大橋の筑後川は小森野捷水路という新たに整備された流路です。蛇行し合流もしているところに近道を作り元の流路は主に支流用にしたというのは中央本線大八回りと飯田線等鉄道の線形改良と支線の扱いなんかにもちょっと通じるような面白さを感じます。


 新宝満川と思案橋川(画像右端に見える堰の流路)が合流したすぐ先では宝満川(画像中央の川)と合流していて排水機場があり、さらに大木川(画像左端上側に見える堰の流路)も合流という具合でいかにも水っぽいところです。湿地が多いとミヤイリガイには住みよかったでしょうけれど人間からすると水害と日本住血吸虫症両方の対策をしなければならなかったので全く大変ですね。


 この辺りの鉄道の最寄駅は西鉄宮の陣です。ここは分岐する西鉄甘木線ホームが大牟田線下りホームとV字状で、律儀に開いた側に連絡する通路が設けられているのが面白く毎度意味なく歩いてみたりします。ということはA字状と言った方がいいのかもしれませんが。


 先の小森野バス停から更に10系統に乗るとすぐに宝満川を渡って福岡県久留米市から佐賀県鳥栖市へと県境を越えます。終点の鳥栖駅に着いたらJR久留米駅から鹿児島本線と並走したということになりますが、列車だと10分もかからないような両駅間に37分もかかりますから結構な大回りぶりです。


 鹿児島本線と長崎本線が分岐する鳥栖駅では中央軒が駅弁に立ち食いうどんにと頑張っているのでそれだけを目当てにでも行きたくなります。かしわめしと焼売という二大名物を前に焼売の数が多い弁当にするかいっそ焼売を単品で別にひと箱買うかなどと悩むのも楽しいものです。


 ホームでこれも名物のかしわうどん食べるのもまた別の楽しさがありいよいよ悩ましくなります。


 という具合に西鉄バス佐賀10系統は乗り鉄のハシゴにラーメン・駅弁・かしわうどんのハシゴにと好みを回るのに重宝する上に宮入貝供養碑のような名所見物にまで使えたのでいよいよありがたみが増しました。
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