乗った後の景色

電車・気動車・バスに乗ることが好きな乗りマニアによる旅行雑ネタブログです。

横浜市営地下鉄の快速

2015-07-21 | 神奈川県
 新車投入や高架・地下化など新しくなるとがっかりすることが多い基本的に後ろ向きな鉄道マニアながら新しい動きがうれしいときもあります。その代表がより停車駅の少ない料金不要の優等列車が新設されることで、例えば東急東横線や相鉄に特急ができたときは大喜びしたものです。(というようなことは相鉄の特急に初めて乗った時の話とかぶります。)そしてさらに横浜方面での優等新設は続き、今月は横浜市営地下鉄のブルーラインで快速運転が始まりました。東横線の特急や相鉄の特急はまあ無理だろうと思いつつ空想くらいはしていたものの横浜の地下鉄に優等列車となると空想すらしたことがなかったので驚くというより何が起こるかわからないものだなあとしみじみしてしまいます。

 ともあれまずは乗ってみなくてはとブルーラインの北端あざみ野に向かおうとしたのですが、快速が通過運転をするのは途中の新羽から南なので目先を変えてみようと日吉からリニア地下鉄のグリーンラインを経由しセンター北から乗ることにしました。グリーンラインに乗ることはめったにないのでちょうどいい機会というわけです。


 センター北に着いて意外と珍しいリニア地下鉄の地上区間を見たら本命のブルーラインに乗り換えます。隣のセンター南まで両線は並走するのでどうせならひと駅は青砥のように方向別の2層ホームだったら便利なのにと思いつつ階段を上下しあざみ野からやって来た快速をつかまえました。


 新羽で2面3線の中線に停まっている始発の普通に接続するといよいよ通過運転する区間です。


 快速の停車駅は(あざみ野から各駅)新羽、新横浜、横浜、桜木町、関内、上大岡、上永谷、戸塚(湘南台まで各駅)とかなり少なく、新羽の次の退避駅上永谷までは12駅も通過するためあまり飛ばすと先行の普通に追いついてしまいます。そのためか停車駅での停車時間がやや長くとられているように感じました。と言っても所要時間は全線で普通より8分も短く、通過駅が多く扉の開閉がないと気分的にもかなり早くなった気がするものです。


 横浜市の中心部を抜け2面4線の退避にもってこいな上永谷(左の画像)で先行の普通に接続して追い越し、さらに2駅通過すると戸塚(右の画像)に到着します。ここから先は各駅に停車するので下車し快速初乗りを終えました。30分毎とあらかじめ時刻表を見ずに乗るにはやや間が空くものの新たな退避設備を作らずに優等を設定したのですから大したものだと感心させられます。


 駅ではポスターなどで快速運転開始が盛んに宣伝されているので頼もしくなる一方、駅に隣接する「トツカーナ」なる名前のモールが目に入るとなんだか脱力してしまいました。


 ともあれ(料金不要の)優等列車・速達列車好きとしては今後うまく快速が定着し発展するよう祈るばかりです。
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逗子の京急旧600形

2015-06-03 | 神奈川県
 先だって高松に行った時琴電の1070形(京急旧600形)に乗りました。京急ではこの車両に乗ったことも見たこともないので2枚窓の顔とクロスシートで快特運用についていた頃はさぞ素晴らしい乗り味だったことだろうと想像してはみたもののロングシート化されていてはなかなかピンときません。


 そこで京急時代のまま保存されているものを見に行くことにしました。保存場所は逗子市池子の第一運動公園というところです。まずは逗子駅に出て駅の横須賀方にある京急バスの逗子営業所を見ながら踏切を渡り横須賀線沿いを歩いていきます。


 少し先に遮断機も警報機もない第4種踏切があってびっくりしました。留置線と駅の間なので結構列車の行き来があるはずですがよく生き残っているものですね。


 やがて横須賀線といったん離れ京急の神武寺駅に向かう総合車両製作所(かつての東急車輌)の連絡線の踏切にぶつかります。


 専用線は人家の裏を抜ける様子がどこかのローカル線のようでご近所さんらしき人が軌道を歩いていたりのんびりした雰囲気ではあるものの、トンネルを抜けた先は米軍の管理区域なのでものものしい警告も貼られていました。


 踏切を渡り京急逗子線をくぐって横須賀線と第一運動公園の間を歩いて行くとお目当ての京急600形が見えてきます。


 保存されているのは601号1両のみです。フェンスに囲まれていて結構厳重な感じでした。(訪問時の開放時間は9~16時)


 京急らしく大きな窓が並ぶ整ったデザインがたまりません。


 車内に入るとかなりの部品が失われ痛々しいものがあります。ただあちこち修繕の手が入っているのでその点はホッとさせられました。


 特別料金不要の私鉄クロスシート車に乏しい関東育ちなので憧れの車両ではあるのですが、実物のボックスシートを見ると転換クロスシートが珍しくない関西圏や名鉄との差がどうしても頭に浮かんでしまいます。とは言え大きな窓やパイプの造形などなかなかオシャレで好感を持ちました。


 見物のあとは神武寺駅に出ます。京急逗子線と総合車両製作所の連絡線を挟んで住宅など米軍施設がひろがり星条旗が翻っていて、踏切を渡るクルマに米軍関係車用の「Yナンバー」がついているのも見えちょっと沖縄で乗りバスしたときを思い出しました。


 台湾の踏切だと「停看聴」にあたる英語の注意書きがあります。


 神武寺駅には米軍専用改札口があり、これはいわゆる「思いやり予算」で作られたのだそうです。


 金沢八景方面に向かう列車に乗ってかぶりつくと専用線から続く狭軌と京急の標準軌の三線軌条になるので四線軌条のここを思い出しなんだか国境見物のような気分になってしまいました。
コメント (2)
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台鉄と江ノ電と京急

2015-05-29 | 神奈川県
 台湾の平渓線と江ノ電の一日乗車券交換キャンペーン(どちらか一方の使用済み一日乗車券を持ってもう一方を訪問すると一日乗車券がもらえるというもの)が続いているので昨年に続き江ノ電にタダ乗りしに行きました。


 平渓線は深澳線と直通運転するようになり一日乗車券も両線で使える「平渓、深澳双支線一日週遊券」に変わって価格は64元になっています。また円がだいぶ安くなっているのでざっくり1元を4円とすると256円と昨年のように江ノ電の初乗りより安いということはなくなりました。と言ってもなにせ買うと600円の一日乗車券がタダでもらえるのですからありがたいことには変わりありません。


 昨年から平渓線との提携を宣伝するラッピング電車が登場しています。勝手に平渓線色を期待していたのでちょっと残念だったりもしますが。


 中華航空も宣伝しています。


 提携キャンペーンというと嵐電とも行っています。こっちは一日乗車券の無料交換はないのでケチな私はあまり興味がわかないのですが。


 とまあ江ノ電に適当にタダ乗りしたあとは小田急で帰京しました。こっちは友好ムードから一転して戦時体制です。


 ところで今年は京急も台鉄と友好関係を結び2100形にその旨の宣伝が貼られていました。天下の大手私鉄なのだから例えば台鉄の使用済み乗車券を同じ距離の乗車券と交換、など大盤振る舞いを期待したいところです。


 そういえば上述したところ以外にも台鉄と提携している日本の鉄道がだいぶ増えあまり新鮮味が感じられなくなってきました。こうなるとタダで切符を交換してくれるところの素晴らしさがいよいよ際立つような気がします。
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相鉄の特急

2014-08-05 | 神奈川県
 新車投入や高架・地下化など新しくなるとがっかりすることが多い基本的に後ろ向きな鉄道マニアながら新しい動きがうれしいときもあります。その代表がより停車駅の少ない優等列車が新設されることで、例えば東急東横線に特急ができたときは料金不要で頻発する上それ以前の優等がちょこちょこと停まりまくる急行しかなかったこともあってうれしさもひとしおでした。

 同じようにうれしくかつ驚かされたのが今年4月から始まった相鉄の特急です。急行は横浜の次は二俣川という大胆な無停車はともかくあとは海老名まで延々各駅に停車というもので乗り通すときは東横線の急行とは違ったイライラ感がありました。それを思うと海老名ギリギリまで通過運転する特急に乗れる日が来るとは夢のよう。考えてみれば東横線の特急・相鉄の特急ともに子供の頃まあ無理だろうと思いつつ空想していたものなので、それが実現したということは特に自分の努力とかと関係なく勝手に夢がかなったことになり大変おトク感があります。

 などと言いながら相鉄は東京近郊でいつでも行けるという安心感から放りっぱなしだったのですが、走り始めて3ヶ月経ちそろそろ乗りに行こうと腰を上げました。せっかくだからまだ使ったことがない乗り継ぎルートにしようと思い地図を見たところ東名高速道路上の綾瀬バス停が割に海老名に近いと気がつきます。じゃ高速バスで行くか、と小田急箱根高速バスに乗りました。綾瀬バス停で降りると「トーカン」の大きな紙コップの絵が目につきます。


 綾瀬というと駅が東京の足立区にあるので鉄アタマだとそっちが先に頭に浮かんでしまいますが、こっちの綾瀬は市の名前ですから大したものです。綾瀬市の著名な施設というと「厚木基地」があり、厚木という名がついてはいるものの敷地は綾瀬市と大和市に跨っています。(ついでながら厚木駅は海老名市内。)でこの綾瀬市は東京や横浜という大都市を控えた位置ながら市内に駅が一つもありません。東海道新幹線や東名高速道路が通っているので気が付かないにしても通過したことがある人は多いはずですが。考えてみれば私も東名高速や新幹線、乗りバスと通り過ぎるばかりで降りてちゃんと歩くのは初めてです。
 ともあれ綾瀬バス停から海老名駅に向かって歩きだすとほどなく相鉄バスの「綾瀬車庫」に到着しました。綾瀬市内には相鉄と神奈中がそれぞれ別の場所に「綾瀬車庫」を持っているのでさすが鉄道の駅がない市という感じです。ここからバスに乗っても海老名駅に出られますがケチってもう少し歩いてみることにしました。


 目久尻川と綾瀬・海老名の市境を越えて海老名駅に向かうと名所の国分寺とケヤキの古木の前を通ります。炎天下この辺りまで歩くとだいぶ暑さが堪えあまりしみじみと見る気も湧かずただ通過するだけですが。相鉄バスに乗っちゃえばよかったと思っても後悔先に立たずです。


 間もなく大駐車場があったり郊外モールのような雰囲気になってくると海老名駅前です。ここまで東名綾瀬バス停から約3kmの道のりでした。


 歩行者用デッキに横断幕が2つほどくっついているのが見えます。1つには「海老名発ロマンスカーの実現を!」とありますがロマンスカーは全席指定なので特に海老名始発である必要はないとすると単に停車して欲しいという意味でしょうか。考えてみれば小田急・相鉄・相模線がぶつかる重要な接続駅だけに停まってもおかしくない気はしますが既に停車駅の本厚木が近いとどうバランスをとるか難しそうです。


 もう1つには相模線の倉見駅付近に東海道新幹線の新駅をとあります。なるほど確かに海老名は小田原も新横浜も行きづらい位置です。とりあえずは相鉄の新横浜延長が具体化しているのでこれでそこそこ便利にはなりそうですけれども。


 横断幕を見てから相鉄の改札前に行くと相鉄のグッズショップがあり、入口のドアを見ると「特急横浜」と表示された相鉄の最新鋭11000系の絵が見えます。11000系はJRのような車両なので正直あまり乗りたくなく、11000系(と10000系)には悪いけどこれから乗る特急にこういうのが来ませんようにと念じながら改札を抜けました。海老名発の特急は30分に1本(湘南台発も同様)しかないので乗りたくない車両が来てしまうと次を待つにはちょっと長く、念というか神頼みというかな心境にならざるを得ないわけです。
 ホームでまず目に入ったのは特急より先に発車する快速でした。海老名発の快速は特急と同時に運行が開始されたため初見です。ただなにせ既存の急行より停車駅が多いのであまりわくわくはしません。


 快速を見送ってホームの停車駅案内を見るといよいよ特急に乗るという気分になってきます。


 やってきた横浜行きの特急は横浜発の特急の折り返しで、念が通じたのか8000系でした。普段相鉄に乗らないよそ者で私鉄贔屓だとどうしてもJRの亜流車両よりボックスシートに自動窓にという相鉄らしいアクの強さがご馳走になります。


 ボックスシートに腰掛けお隣小田急のレーティッシュ鉄道もどき塗装車を見ながら海老名を発車しました。考えてみればあちらも急行の上の列車「快速急行」ができそろそろ10年になりますがさらに上に特急ロマンスカーがある分相鉄や東急の特急より地味な感じがします。下北沢の次が新百合ヶ丘という大胆な通過ぶりなど相鉄や東急に負けない迫力はあるのですが。


 急行が各駅に停まる海老名~二俣川で特急は大和のみ停車と6駅も通過するためだいぶ気持ちよくなりました。急行より6分速いので1駅通過ごとに1分ずつ稼いでいることになります。二俣川~横浜がノンストップなのは急行と同じでここだけ見ると特に目新しくはありませんが海老名~二俣川の気持ちよさとくっついた相乗効果というのかひと味違う軽快感を味わいながら横浜に着きました。


 という具合に相鉄の特急はなかなか悪くないものがあったのでうまく定着して欲しいものです。
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小田急VSJR

2014-06-15 | 神奈川県
 藤沢~新宿は小田急とJRがそれぞれ直通列車を運行しています。お互い競争相手を意識していると見え藤沢駅では両者のPRを見ることができました。運賃で圧勝している小田急は新宿行きの速達列車「快速急行」がすべて藤沢始発つまり着席できることを大きくアピールし、JRよりかかる所要時間は控えめに書いてあるのはなるほどと思うところです。


 一方JRは小田急より有利な所要時間以上に新宿・渋谷に直通していることを大きくアピールしています。


 かつて「湘南電車」は東京駅に行くのが基本でしたが、ひょっとすると今も山手線西側に直通しているということが浸透しきっていなかったりするのでしょうか。また小田急よりだいぶ高い運賃を書かずにグリーン料金だけ書いてあるのはやや苦しいものを感じます。

 消費税増税後の藤沢~新宿の運賃を比較すると小田急のICカード利用586円/現金590円に対しJRはICカード利用972円/現金970円です。JR側は運賃が高いのはもとより、現金よりICカード払いの方が高いすなわち「ICカードで乗るより切符買って乗った方が安い」という変な状況になっています。その上で「普通列車グリーン車はSuicaが便利です!」とICカードをPRしなければならないとなればいよいよ運賃には触れにくそうですね。
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