安藤健二『封印されたミッキーマウス―美少女ゲームから核兵器まで抹殺された12のエピソード』 その3

2017年09月07日 | 

 前回(→こちら)に続いて、安藤健二封印されたミッキーマウス―美少女ゲームから核兵器まで抹殺された12のエピソード

 本書のメインディッシュといえば、前回も紹介した、



 「滋賀県の小学校が、卒業制作としてプールの底にミッキーマウスを描いたら、ディズニーからクレームが来て、むりやり消去された」



 という都市伝説めいた事件だが、クリーンなイメージと裏腹に、宮崎駿監督いうところの「米帝ディズニー」には、この手のアヤシゲな噂がよく似合う。

 そこで前回は、



 「セレブを集めて、ディズニーランドの地下で開かれている秘密のパーティー」



 という謎を、信頼できる筋からの情報で、見事白日の下にさらすことができたわけだが、この種の話で、もうひとつ有名なのがコレ。



 「ディズニーランド LSD説」



 ディズニーランドが、なぜあんなにも楽しいのか。

 それは、LSDの魔力にかかっているからなのである!

 ディズニーアニメが、あんなにもハッピーでアゲアゲなのは、アニメーターがLSDをガンガンにキメているせい。

 その麻薬のトリップ感をスクリーンで表現すべく、みなが筆を振るっているわけだから、観客がトリコになるのは当たり前なのだ。


 シンデレラ城も、イッツスモールワールドも、カリブ海賊も、これ全部ラブでピースでイリュージョンな、アヤシイお薬の作用。

 これは歌手で作家の大槻ケンヂさんが提唱していた説で、



 その証拠に、ミュージシャンが東京ディズニーランドに行くと、みんな

 《あれ、これって「アレ」じゃん!》

 ってものすごくうれしそうな顔するんだよ。だって、LSDキメた感覚と同じだから。合法ドラッグなんだよ!





 なるほど、オランダの首都アムステルダムマリファナ売春合法なところから、


 大人のディズニーランド」


 と呼ばれてるが、大人もなにも、ディズニーランド自体が、元々ルーシインスカイだったわけである。ホンマかいな。

 余談であるが、オーケンもまた自らのエッセイで、私が前回紹介した



 竹内義和氏から聞いた、岸部シローの談話」



 についてふれていた(どうやら、一部ではけっこうメジャーなエピソードらしい)。

 そこでは「ボク、行ったもん」に続く、新たなシロー情報が公開されており、その内容はどのようなものかといえば、



 「ディズニーの地下では、料理でが選べた」



 なんだそれはという話だが、まあ料理が多彩なのはいいことではある。

 肉と魚。機内食か。この情報のすっとんきょうさもまた、怪しげな都市伝説の味といえるであろう。

 それにしてもシローは、数あるディズニーのミステリーの中から、なぜあえてこの話を選んで披露したのか。

 パーティーの規模とか参加したメンバーとか、もっとほかに語るべきことはなかったのか、謎は深まるばかりである。





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