ボンクラ学生のための、楽できる(かもしれない)第二外国語選択講座 中国語編

2018年03月04日 | コラム

 前回(→こちら)の続き。

 ここまで第二外国語はなにを選ぶべきか、人生の先輩として後輩たちにアドバイスを送ってきた。

 前回は

 

 「ロシア語取るヤツはドM」

 

 という話をしたが、ここまで仏露両国が難解と言うことで、枕を並べて討ち死にした。

 まあ難しい方はわかったとして、では肝心の

 「どれがオススメなのか」

 という問いに今回は答えると、それはふたつある。

 そのひとつが中国語

 大学1回生の最初の仕事といえば、まず履修科目を決めることだが、もちろん我々のようなボンクラ学生は、



 「○○教授の講義が受けたくてこの大学にきました」

 「少しでも将来のキャリアアップに役立てたいです」



 などといった殊勝な考えは、これっぽちも持っていないわけで、そこにあるのはただ

 

 ラクチンに単位が取りたい」

 

 という熱い思いのみである。

 そんな中、浮上するのが中国語。

 私は中国語のことは全然わからないが、いろいろ聞いたところによると、



 「中国語は楽勝。寝てても単位取れるし、テストは足で書いてもまちがいなしでへーこいてプー」



 中国語の先生が聞いたら、青竜刀でなますにされるのではといった、学問をなめまくった噂が、あちこちから流れこんできたものだ。

 その根拠は一体なんなのかと問うならば、まず中国語は、他のヨーロッパ系言語よりも学びやすい

 なんといっても、むこうは漢字の国の人である。

 そして、我らが大日本帝国も、また半分くらい漢字の国の人である。

 この共通点は、大きなアドバンテージだ。

 これは心理的作用も大きいらしく、日本人はよく外国人に



 「なんであんなに英語しゃべれないの?」



 なんていわれてションボリさせられることがあるが(いや、リーディングは超得意なんですけどね……)、これが中国語をやると、立場は一変する。

 漢字になじみのない欧米人は、中国語には本当に苦労するらしいのだ。
 
 そらそうだ。言語でなにがつらいといって、

 

 「文字が理解できない」

 

 ことほど絶望的なこともない。

 彼らにとっての漢字は、われわれにとってのタイ語アラビア語のような、



 「そもそも何が書いてあるのかわからない」



 ところからスタートなのだ。

 これは苦しいではないか。

 この差は大きい。「英語が得意」なオランダ人ドイツ人

 

 「文章が読めないイッヒ!」

 「作文が書けないロッホ!」

 

 汗だくでヒーヒー言うてるのを尻目に、



 「PO! 日本人が外国語が苦手とか、どこの国の天津甘栗や!」



 余裕をぶっこきまくれるのである。

 とにかく、字のとっつきやすさと、文法もドイツ語やロシア語のごときパズルのような難解さもないため、比較的すんなり学習できるのだとか。

 私のも学生時代は中国語を取っていたが、聞いてみると

 

 「そういえば、あんまり苦労した記憶がないなあ」

 

 やはり、楽なのだ。

 別の大学の学生に聞くと、その学校では

 

 「フランス語を取るバカ、中国語を落とすバカ」



 という言葉もあったくらいで、それくらいに中国語というのは、おいしい授業であったのだ。

 それにしても、フランス語選択者というのは、やっぱどこの学校でもトホホあつかいなんだなあ。

 厳密には、ガッツリ学ぶとなると中国語というのはかなり難しく、前回の

 

 「世界三大難しい言語」

 

 このひとつに入れてもいいかも、という人もいるらしいのだが、大学の授業レベルでは、そこまで深入りしないから大丈夫とか。

 こうして中国語の人気は、ホンモノであることが確認された。

 我が妹もふくめ、当時の中国語履修者は、フリーパスでめんどくさい語学の単位を次々と修得していった。

 やはり語学は、先のオランダ人やドイツ人にとっての英語や、イタリア人にとってのフランス語のように、

 

 「近いは正義」

 

 という面はあるようだ。

 この話をすると、大阪府立大学に通っていた友人が、



 「それやったら、オレが第二外国語で取ってた《朝鮮語》も、日本人には勉強しやすいからおススメやなあ」



 そう語っていた。

 これまた、近いは正義。ご参考までに。

 

 (スペイン語編に続く→こちら



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