青い鳥の世界へ

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宣戦布告なき開戦

2009年04月04日 | 短歌に政治や社会
「勘違い」伝達、誤発表に=速さ重視、確認追いつかず-防衛省(時事通信) - goo ニュース

一国の宰相(首相)たるものが迷走し、ダラダラしているものだから、国内がこういうことになる。
政府とか行政府や、知識人やマスコミメディアまでもが、今の状態が、一体どういう状態なのか把握していない。
情けないものだ。

北朝鮮は、その通告や発表しているのは、「ロケットで人工衛星を打ち上げる」という事なのである。
「ミサイルを発射する」とは、一言も言っていない。
それにもかかわらず、我が国などは大騒ぎしている。

このプログで、よく「母国語の大切さ」を説いているが、この北朝鮮の発表の意味が、政府にも行政者にも知識人にも、マスコミメディアにもよくわからないらしい。
北朝鮮が言っているのは、言ってみれば「お宅の家の前を、車で通らせてもらいますよ」という事なのである。
ところが我々はそれを、「車を家にぶつけられる」と勘違いして、迎撃ミサイルをぶっ放して破壊しようとしている。
本当に迎撃ミサイルを発射し、迎撃したらどうなる。それは国内法で言えば「器物損傷」を行うことを意味し、国際法で言うと、「宣戦布告なき開戦」にあたる事になる。
まるで今は戦争状態にあり、戦時下にあるような事態にあることを思わせる。

尤も我が国は敗戦という忌まわしい経験をしたけれども、愚かしい事に「国防、防衛」を名目に再軍備し、自衛隊を組織して再び国や国民を戦時下に置いた。
一方では政権を投げ出した元首相なんかが「愛国心」とか「美しい国」とか言って、「改正教育基本法」を制定するのに躍起になったが、子育てするにはこのように「猜疑心、不安感、恐怖感」などを持ってあたっては、気持ちの落ち着いた人間として成長するはずがないだろう。

北朝鮮がロケットを発射するなら、家の前を車が通るように「どうぞ」とゆとりある心で言ってあげるべきではないか。または対岸の花火を観賞する気分になって。

そういう「ゆとり」がないから、「誤報」を出して世界の笑いものになる。

コメント
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