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人事マネジメント研究所「進創アシスト」からの情報発信

年休の取得理由を聞くことは問題ないか?

2012-07-11 00:00:39 | 職場の労務管理の基本
●年休をどのように使おうと基本的には自由
 労働基準法で定められている年次有給休暇は、基本的にはどのような理由や目的で利用しようと職員の自由です。「病気やけが」「冠婚葬祭」のほか、「家庭の事情など個人的な理由」「旅行」「単なる年休の消化」「特別な理由なし」であっても認めない訳にはいきません。職場によっては年休届に取得理由欄が設けられていることがありますが、この欄に「私事のため」と書いていても、また無記入であっても年休取得を却下することはできません。したがって、年休の申し出の都度、無理やり取得理由を聞き出すのは止めておきましょう。無理に聞き出すとプライバシーの侵害だといわれかねません。

●年休の取得理由を聞くこと
 しかし、取得理由をまったく聞いてはいけないということではありません。職員の了解があれば問題ないでしょう。例えば、年休を短期間に度々取る部下がいた場合、体調が悪いのではないか、家族になにか重大なことが起きているのではないかと心配になります。そんなときには早めに状態や状況を確認しておくことで、体調への配慮をしたり、家庭の事情を踏まえたサポートを適切に行えたりできるようになります。また、2人の部下が同日の年休を申し出してきた場合、同時に休まれると業務にひじょうに大きな支障が出て困るので1人しか認められないようなときには、どちらを優先させるかは、その理由から判断するのが適切でしょう。
何が何でも年休の取得理由を聞き出すというのもよくありませんが、絶対理由を聞いてはいけないというものでもありません。上司も部下もお互いの立場や状況をよく考えながら、年休の利用を図ることが大事です。
 
 
コメント
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