読書日和

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第34回エリザベス女王杯

2009-11-15 23:46:08 | スポーツ
波乱の決着となった第34回エリザベス女王杯の結果は以下のとおりです。

1着 クィーンスプマンテ
2着 テイエムプリキュア
3着 ブエナビスタ
4着 シャラナヤ
5着 メイショウベルーガ 

というわけで、11番人気のクィーンスプマンテが大逃げを打ち、そのまままんまと逃げ切ってしまいました^^;
テイエムプリキュアもクィーンスプマンテについていき、、結果的に大逃げを打った二頭がそのまま粘りこむという形でした。
単勝1.6倍の1番人気に支持されたブエナビスタは最後の直線、ものすごい末脚で追い込んできましたが、前の二頭との差があまりにもあったため届かず3着でした。
向こう上面で前の二頭が後続にものすごい差をつけているのを見たとき、さすがにやばいなと思いました。
ペースも特に速いわけではないようでしたし。
ブエナビスタはスタートしてから向こう上面まで、後ろから四頭目につけていました。
そして第三コーナーの辺りで、ブエナビスタが早くも進出を開始します。
ポジションを上げていく様子がテレビに映っていました。
他の馬たちはカワカミプリンセス以外上がっていく気配がなくて、完全に前の二頭を舐めきっている感じでした(笑)
きっと最後はバテると思ったのでしょう。
そういう意味で、早めに動いた安藤騎手は良い判断をしたと思います。
しかしあまりにも差が開きすぎていたのが誤算でした。
そして第四コーナー。
固まった馬群がここを通過するとき、前の二頭はとっくに最後の直線を迎えていました
しかもスローペースだったために余力が残っていて、なかなかバテません。
もうこの時点で後ろの馬に勝ち目はない状況でしたが、ただ一頭ブエナビスタだけが、凄まじい末脚で追い込んできます。
テレビの前で「頑張れ!」と声援を送りましたが、前の二頭はすでにゴール寸前。
これは届かないと思いました。
そして3着となりましたが、レース内容としてはかなりの強さを見せたと思います。
最後の直線の追い込みは凄かったです。

これでこの秋は札幌記念2着、秋華賞3着、エリザベス女王杯3着と、まさかの1勝もできない結果になりました。
ウオッカの3歳秋のときと似た感じがして、歯車が狂ってしまっているのが気になるところです。
それでも今回は負けてなお強しの内容だったと思います。
あれだけの絶望的な差を、最後はあと少しのところまで追い込んできたのだし、本当に凄い馬です。
これを糧に、今後も頑張っていってほしいと思います

「まほろ駅前番外地」三浦しをん

2009-11-15 16:32:40 | 小説
今回ご紹介するのは「まほろ駅前番外地」(著:三浦しをん)です。

-----内容-----
「ひとを試すような雀は絞め殺すんじゃなかったのか?」
「ときと場合による」
第135回直木賞受賞作『まほろ駅前多田便利軒』の愉快な奴らが帰ってきた。
多田・行天の物語とともに、星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人の細君が主人公となるスピンアウトストーリーを収録。

まほろ市内でお困りの節は、アフターケアも万全の多田便利軒にお電話ください

-----感想-----
この作品は『まほろ駅前多田便利軒』の続編となります。
各章ごとに一話完結のスタイルになっているので、前作を読んでいなくてもある程度楽しめると思います。

今回は怒りに打ち震える依頼人の話が面白かったです。
ある日、宮本由香里という女が多田便利軒にやって来ます。
その女は怒り心頭に、
「便利屋さん。私もうこれ以上、あの女がエンゲージリングをしてるところを見たくないんです!」
と言ってきます。
エンゲージリングは結婚指輪のことです。
あの女が結婚指輪をしているところを見たくない…何だか、ものすごい怨念を感じます。
宮本由香里の説明によると、彼女には武内小夜という同僚がいます。
そして由香里は同期の男と入社当時からつきあっていて、結婚が決まっていました。
結婚指輪を買ってもらうことになった由香里は、小夜を誘って銀座に下見に行きました。
そこでティファニー製0.45カラットの良い感じの指輪を見つけ、それに決めた由香里。
ここまでは何事もなく平穏なのですが。。。しかしその後、思わぬ事態が起こります。
しばらくして小夜が、由香里と全く同じデザインで、カラット数は0.75カラットの結婚指輪を彼氏に買ってもらったのです
0.45カラットと0.75カラットは、数字上は0.3しか違わないのですが、値段にすると70万円くらいの差があるようです。
どう考えても由香里への当てつけとしか思えないこの状況。
由香里は激怒しました。
それにしても、小夜って性格悪すぎるなと思います
こういうのを性悪女というのでしょうね。
何だか現実にもありそうな話で、読んでいて生々しかったです。
そして由香里は「あの女を何とかしろ!」と依頼してくるわけですが、多田便利軒は便利屋であって、怨み屋ではないのですから、こんな依頼をされても困ってしまいます。
多田&行天のコンビがどうやってこの依頼を片付けるのか、とても興味深かったです。

それと今回は、スピンアウト的な話がありました。
『まほろ駅前多田便利軒』に出てきた星、曽根田のばあちゃん、由良、岡老人などが主役の話が収録されています。
特に岡老人の話は興味深かったです。
岡老人には「横中バスの間引き運転の証拠をつかむ」という執念のようなものがあります。
いつも多田便利軒に「バス停を見張って証拠をつかめ」と依頼してくるのですが、これまでバス停を見張って証拠をつかめたことはありません。
実際にはきちんと運転しているのではないかと思います。
なぜそこまで横中バスに執念を燃やすのか気になっていたのですが、今回その謎が解けました。
岡老人の意外な考えがわかり、ちょっと微笑ましかったです^^

まほろ市は東京都町田市をモデルにしているので、今回も町田市と思われる描写がありました。
JR八王子線(町田ではJR横浜線)やハコキュー(町田では小田急)などが出てきました。
町田市に縁のある人が読むと、絶妙なパロディぶりがウケるかも知れません。

今回でこのシリーズは終わってしまうのかなと思いましたが、読み終わってみると、まだ続編があるような気もします。
主要人物である行天に、気になる過去の気配がしてきたので。
もし続編が出るようなら、ぜひ読みたいと思います

前作『まほろ駅前多田便利軒』のレビューを見る方はこちらをどうぞ。

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