79歳男性。昨日昼から右下腹部痛が続き、本日内科外来を受診した。高血圧症・高脂血症で循環器科外来通院中。腹痛部位は最初から同じ部位で、程度は昨日と同程度。右下腹部に圧痛とpercussion tendernessあり。筋性防御はなし。
白血球数17400、CRP9.6と炎症反応上昇。急性虫垂炎か上行結腸憩室炎を疑った。腹部造影CTで虫垂は正常で、上行結腸の回盲部に憩室の炎症像を認めた。入院して、抗生剤投与で保存的に治療を開始した。抗生剤はスルペラゾンを1日3回点滴静注とした。
92歳男性。進行胃癌で転移を認め、無治療で経過を見ることになっていた。昨年末に両下肢の浮腫で入院した。そのまま最期まで入院かと思われたが、利尿剤投与で浮腫が改善して、それなりに食べられた。いったん退院としたが、ひとり暮らしのため、病院から施設へショートステイで入所していた。食事摂取できなくなり、予約日前に外来を受した。当然再入院となる。今度は退院できないようだ。
昨日入院した85歳男性は、慢性閉塞性肺疾患で在宅酸素療法を受けている。A型インフルエンザと左下肺野に肺炎(肺炎球菌肺炎)を発症して急性増悪したもの。昨晩喘鳴がひどくなり、指示のステロイド点滴静注を要した。