なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎・肺癌

2012年01月28日 | Weblog
 79歳男性。肺炎・肺癌。
 一昨年末の肺癌検診で異常を指摘されて、昨年春に癌の専門病院で放射線治療を受けている。その後その病院の外来に通院して経過をみているそうだ。治癒してはいない。本日早朝から高熱があり、救急外来を受診した。肺癌のある左肺に浸潤影を認め、肺炎と診断した。土日に連絡しても診てもらえないので、当院に入院とした。
 昨年はその癌専門病院で肺癌の抗癌剤治療を受けて、治療が限界となった患者さんの緩和ケア依頼が2名あった。外来でオピオイドの処方を続けて、最終的には入院で看取った。病院間で役割分担すればよいので問題はないのだが、最期ばかり診る立場としては、ベスト・サポーティブ・ケア(BSC)とは言うものの実態は敗戦処理だなあと思う。上手な敗戦処理となるように、それなりに頑張ってはいるのだが。

 65歳女性。統合失調症・糖尿病・虚血性心疾患
 統合失調症で精神科クリニックに通院中だが、お金の問題もあるらしく、治療は断続的にしかうけていないようだ。数日前から体調が悪く(具体的な症状は?)、その病院に行こうとしらしい。家を出たところで両下肢の脱力で倒れた。今日の気温は0~2℃と寒い。同居の弟がタクシーを呼んだが、タクシーの運転手が救急要請を勧めて、当院に搬入された。血糖は高い(540)が、それより問題なのは体温が低いこと(家の外で倒れていたので当然だが)。まず治療は保温から開始した。昨年入院した時の循環器科の記載をみると、陳旧性前壁心筋梗塞を基礎とした心不全だった。その後に高血糖で入院した既往もある。それぞれ1週間から9日で退院になっているところをみると、症状が改善したところで、さっと退院にしたということらしい(内科はかかりつけの開業医あり)。今回は私が主治医で入院となる。
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