なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

よけいなことは言わない

2012年03月23日 | Weblog
 50歳台前半の女性。自分より10歳以上若い男性と温泉ホテルに来ていた。けんかになって、その男性は先に帰ってしまったそうだ。ヤケになって焼酎をかなり飲んで、嘔吐し始め、過呼吸になった。症状が続き、早朝当院に救急搬入された。
 大学からバイトに来ていた当直医が診察して、点滴と安定剤静注を行っていた。その先生が帰る前に申し送りを受けていたが、下に述べる患者さんの対応があったので、午前10時すぎに診察した。夫が来ていた。まだ嘔気があり、嘔吐しているとまた過呼吸になってしまう。当地の方ではないので、お互いに入院は避けたいところだ。点滴と安定剤を追加して夕方まで外来で経過をみることにした。外来処置室の看護師が上記の事情をコソコソと話してくれた。まあ、病院としてはよけいなことは言わないで、症状が落ち着いて帰ってくれればいいと思う。

 70歳台後半の女性。昨夜の夕食後に心窩部痛と嘔吐が出現して、症状が治まらないため救急要請した。今日の午前0時すぎに当院に搬入された。採血で肝機能障害を認め、入院後に発熱もあった。当直医が一通りの治療をしていて、朝に申し送りを聞いた。
 20年以上前に胆嚢結石症で手術を受けている。腹腔鏡下出術ではなく、通常の開腹手術だった。3年前に総胆管結石で、胆道系の内視鏡治療が上手な専門病院に紹介されて、内視鏡的乳頭切開術と結石除去術を受けていた。腹部エコーで総胆管と肝内胆管が拡張して総胆管内に結石を認めた。腹部造影CTでも拡張した総胆管内に2個の結石が描出された。乳頭切開していても総胆管胆石が再発したということになる。胆管炎を起こしているので早急に結石除去の処置が必要だ。3年前に内視鏡治療をしたもらった病院に連絡したところ、快く引き受けてくれたので、ありがたく搬送した。
コメント
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