なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

全体的に悪いというしかない

2013年01月30日 | Weblog

 78歳男性が内科新患を受診した。もともと認知症があり、頭部CTで著明な脳萎縮を呈していた。ラクナ梗塞もある。内科医院に通院していたらしいが、直接当院に家族が連れてきた。老妻と二人暮らしだが、食べられなくなり動けなくなったため、息子に連絡したそうだ。腸骨部に褥瘡ができていた。見た目はやせて衰弱している。検査では腎不全(脱水による腎前性だが、もともと腎障害があるのかもしれない)と高ナトリウム血症を呈していた。アルコール多飲があったが、最近は飲んでいないという。肝機能検査でAST・ALTが3ケタだった。誤嚥性と思われる肺炎も軽度にあった。

 嚥下障害の進行で食事摂取ができなくなっている。感染症の影響もあるのかもしれない。検査で移動する時に座位になると、血圧が下がって意識消失したので、あわてて横臥させた。点滴で脱水症を改善させて電解質を補正して良くなれば簡単だが、なんだか戻らない気もする。画像上は肝機能障害の原因は不明だった。全体的に悪化していると表現するしかない。

コメント
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