なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

Fitz-Hugh-Curtis症候群

2014年10月13日 | Weblog

 今日は日直で病院に来ている。内科の入院患者さんをコンピュータ画面で確認していると、21歳女性がFitz-Hugh-Curtis症候群で婦人科病棟に入院していた。4日前に下腹部痛・右季肋部痛・右肩痛で受診した。腹部CTで両側卵巣の腫脹(骨盤腹膜炎)があり、肝被膜が造影されていた。右肩痛も横隔膜に炎症が及んだための関連痛ということになる。内科の若い先生が主治医になっていた。入院後は、抗菌薬使用(ジスロマック+ミノマイシン、最初だけ婦人科でフルマリンも入れた)で解熱して症状も軽快していた。

 骨盤腹膜炎だと、起炎菌はクラミジア・淋菌・腸内細菌・嫌気性菌なので、セフトリアキソン+ジスロマック(またはミノマイシン)+フラジールになってしまう。なんだか3剤投与は多い気がするが。昔は、あまり考えずにセフメタゾン(またはフルマリン)+ミノマイシンなどを投与していたが、正確さに欠いた処方だったということか。婦人科の培養検査とクラミジアの抗体検査が提出された。

コメント
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