なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

心房細動の抗凝固療法

2015年05月17日 | Weblog

 製薬メーカーの説明会や講演会で何度か、心房細動の新規経口抗凝固薬(NOAC)の話を聴いてきた。メーカーの話だと、当然自社製品を勧めるので、結局どれがいいんだということになる。それに関した本がほしいとおもっていたところに、「聞きたかった!心房細動の抗凝固療法 ズバリ知りたいNOAC使用のホンネ」池田降徳著(南江堂)が出たので、さっそく購入した。

 最初はNOACの適応である「非弁膜症性心房細動による脳塞栓予防」の、非弁膜症性というのがわかりにくかった。ここでいう「弁膜症」とはリウマチ性弁膜症(僧帽弁狭窄症)で、「非弁膜症性」は動脈硬化や心不全などによるその他の弁膜症(僧帽弁閉鎖不全症・大動脈弁狭窄症・大動脈弁閉鎖不全症)だった。

 また、NOACは弁置換術後(機械弁や生体弁の人工弁)や弁形成術後では使用できない。腎機能障害では、CCr>15ml/分でNOACは使用できるが、低容量で使用する。イグザレルトは10mg/日、エリキュースは5mg/日になる。プラザキサは腎排泄型のため、腎機能障害では使用しない。

 この本では有効性を好むならプラザキサ300mg/日、安全性を好むならエリキュース、利便性(1日1回)を好むならイグザレルトとなっている。自分が処方するのは、軽度に腎障害があるような高齢者が多いので、エリキュース錠(2.5mg)2錠分2かイグザレルト錠(10mg)1錠分1ということになりそうだ。処方する時は必ずPPIを併用する。

 循環器科医も言っていたが、NOACは新規経口抗凝固薬(New/Novel Oral Anticoagulant)の略称だったが、数年経過して新規という言葉がふさわしくないということで、ワルファリン(ビタミンK拮抗経口抗凝固薬)との違いを表現した非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(Non-vitamin K Oral Anticoagulant)になったそうだ。ニューモシスチス肺炎のPCPみたいなものだ。

コメント (1)
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