なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

脳梗塞

2016年09月03日 | Weblog

 今日は日直で病院に出ていた。夕方に78歳男性が隣町の病院からの紹介で受診した。この方は大工さんで、自宅で奥さんの介護をしながら時々仕事をしていた(奥さんがデイサービスに行っている間)。今日も仕事をしていたが、昼ごろに左上下肢の脱力を感じた。町の病院を受診したが、そこは主に療養型病床を持つ病院で休日に検査はできない。当直の先生(たぶん大学病院からのバイト)から診療依頼の電話が来た。

 仕事場から自分で車を運転してそこの病院を受診していて、当院までも車で行こうとしたが、さすがに止められてタクシーで来た。少し症状は軽減していが、まだ脱力はあった。頭部MRIで新規のラクナ梗塞を認めた。この方は認知症もなく、入院治療に問題はないが、さてデイサービスから戻って自宅にいる奥さんをどうしようということになった。別の市に息子と娘がいるが、それぞれ仕事をしている。入院中そちらで引き取ってみてもらえればいいが、(どちらも独身?)難しいようだ。社会的入院になるが、当院はベットに余裕があるので、一緒に入院でいいことにした。息子さんが、母親に事情を話して説得しているが、いやがっている(ひとりで生活できない人)という連絡が来た。さて、どうなるか。

 この患者さんの前に、38歳女性が左胸痛で受診した。午前中からバーベキューをしていて、結構食べていたようだ。昼に比較的急に左胸痛が出現して、持続していた(帯状疱疹による神経痛様ではない)。圧痛もない。既往歴はない。心電図はまったく異常なしだった。胸部X線も異常を指摘できず、胸部CTもとった。左肺に極々わずかな気胸があるように見える。本当に気胸なのか、外科系日直の先生(大学病院から)にも診てもらったが、これは本当に気胸?ということだった。胃酸の逆流による症状では、とも言われた、症状はretrosternalではなくて、胸やけは感じていないという。鎮痛薬(アセリオ500mg)を点滴静注すると、嘘のように胸痛が軽快、というより消失した。血液検査とトロポニンTは異常なし。点滴途中で帰宅希望があり、症状が再発する時はすぐに受診するよう話して、カロナール400mg頓用を持たせて、今日は帰宅とした。これは何なのだろう。

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