9月16日土曜日は日直だった。午後2時ごろに56歳男性の家族(妻)から受診させたい、という電話問い合わせがきた。動けなくなっているというので、救急車でいいと思ったが、すでに病院に向かっていた。
病院に向かう途中で一報を入れたということだった。電話してきた妻が相当慌てていたと、その日の看護師さんがいっていた。到着したら、診察室ではなく、救急室(救急車搬入用)に入れるよう伝えた。
随分と日に焼けた痩せた男性が入ってきた。すぐにストレッチャーに横になってもらった。意識は清明で会話はできるが、血圧が83/59mmHgと低下していた。すぐにリンゲル液の点滴を全開で開始した。
午前9時半から午後0時半まで外で草刈りをしていたそうだ。その日気温は30℃くらいで(これまでと比べて)それほどではなかったが、湿度が高かった。お昼なので、家に戻ろうとして途中で嘔気がしてきた。家に着いた時には、大汗をかいていて、右上肢と左下肢がつって激痛が走った。
状況からは熱中症の熱痙攣と熱疲労が合わさったようだ症状のようだ。急に痛い痛いと身体をよじった。見ると、左下腿が菌痙攣を来している。
一瞬「芍薬甘草湯」が頭に浮かんだが、そういう問題ではなく、点滴するしかない。1本目の点滴が終わるころには痛みは軽減してきた。2本目の生理食塩水(全開)が終わるころには、治まったいた。
血液検査(試験紙使用の簡易検査)でCKは正常域だったが、血清クレアチニンが1.2とたぶんふだんより上昇していた(点滴開始前の採血)。
1日入院しませんかと勧めてみたが、入院はしたくないという。血圧は1本目の点滴終了時に100mmHg、2本目の点滴終了時には130mmHgに回復していた。3本目の点滴が終わるころの状況で決めましょう、と伝えた。
自動販売機で購入したスポーツドリンクを飲んで、排尿もあった。3本目の点滴が終わるところで、抜針して帰宅とした。できるだけ水分を取るようにしてもらう。
翌日に調子がわるければ(食事摂取できない、倦怠感があるなど)、また受診して外来で点滴を受けるように伝えた。連休が続くが、自宅静養で過ごして下さいともいったが、守ってくれるかどうかわからない。(受診はしていないので、すっかり治ったのだろう)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます