なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

梅毒血清反応

2021年03月27日 | Weblog

 今週始めに50歳代後半の男性が、昨年入院した際の検査のことで苦情を言いに来ていた。

 透析のためのシャント造設で入院していた(1泊2日)。血管外科の先生が担当したが、移動になってすでにいない。他の外科の先生の対応となるが、面会する前に帰ってしまった。

 外科外来の看護師長さんが対応して事情を聞いた。昨年慢性腎不全の悪化で、すぐには透析にはならないが、近い将来の透析準備のためのシャント造設だった。

 他の病院で梅毒反応が陽性と指摘された。当院入院時の結果かどうだったのかという。結果は、RPR陽性(4倍)・TPHA陽性で、梅毒罹患者になる。

 担当医が説明したかどうかは不明だった。記載がないので、見逃したのだろうか。手術依頼書に記載するので見たはずだが、確かめられない。陽性であれば、これまでは泌尿器科や内科に治療について相談されていた。うっかりしたのか。

 検査結果のコピーを患者さんに渡しているはずだが、検査の意味までは記載されてないので、数値や(+)だけ見てもわからないだろう。改めて、検査陽性と伝えて検査結果のコピーをお渡しした。

 検査で陽性だったのに説明がなかった、入院中の病院の対応も気にいらなかった、と言って(正確には怒鳴って)帰ってしまった。

 無症状であれば、RPR16倍以上で届け出になり、8倍以上で治療対象となっている。今回の場合4倍なので、経過観察・再検とするか、いったんはペニシリンで規定の治療開始かだが。

 おそらく陽性を指摘されたのは居住している町内の泌尿器科(透析施設)なので、そちらで対応してくれるだろう。

 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« やはり肺結核 | トップ | 院内でコロナ »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事