なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

今日は当直

2013年01月20日 | Weblog

 今日は当直で一昨日と昨日の入院もあり、午後から病院に来ていた。インフルエンザの90歳台女性は、喫煙者で喘鳴はあるものの(ふだんからあるらしいが今回悪化)、解熱して食欲も良かった。急性副腎不全の50歳台女性もソルコーテフの点滴静注で軽快していた。

 87歳男性が体動困難と言語障害で救急搬入されたが、多発性脳梗塞は陳旧性で、しだいにそうなっただけだった。介護の問題だが、老妻と二人暮らしのため、入院して介護調整をすることにした。84歳男性は新年会で飲酒した後、一過性に意識を消失した救急搬入された。検査は特に問題なく、食事を摂らずに飲酒だけしたため、一時的な脳循環不全だったらしい。明日まで経過を見るため入院とした。

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インフルエンザに罹ったらしい

2013年01月19日 | Weblog

 木曜日は痰がからんでいた。昨日の金曜日、昼過ぎから寒気がして熱が出た(37.8℃)。この時期だとインフルエンザしかないだろう。インフルエンザ迅速試験はまだ陽性に出ないかもしれないので、あえてしなかった。イナビル吸入を使って、午後から休んだ。夜になってさらに熱が上がった。一晩寝苦しく過ごしたが、今朝は熱が下がってきた。体がだるい。

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まだそれほどの年齢ではないが

2013年01月18日 | Weblog

 基幹病院の呼吸器科から依頼された患者さんが今日転院してきた。3年前からアルツハイマー型老年認知症で治療していた77歳男性で、昨年末に誤嚥性肺炎で入院した。おとなしく点滴を受けるわけはないので、看護師さんは苦労したと思われる。いったん肺炎は治ったが、経口摂取を開始すると、すぐに誤嚥性肺炎が再発した。家族に経管栄養の話をしたところ、希望しなかったそうだ。点滴を継続するしかないが、救急病院なので長く入院はできない。個人病院に連絡したが、すぐにはベットが空かないと言われ、当院に話がきた。

 当院は、嚥下障害のある高齢者に、最小限の点滴をしながら、できる範囲で経口摂取を試みて、1~2か月経過をみる余裕がある。80歳台後半から90歳台の患者さんには、その方針で対応している。ただ70歳台後半だと、そのままあきらめていいかという問題があり、家族の希望を聞いて決めている。家族に再確認すると、その方針でいいという。痰が多いので、ゼリー食を出せるかどうかわからないが、数日状態をみて決めることにした。

 昨日から痰がからんでいた。今朝は咳が少し出て、やはり痰がからむ。寒気もするので少なくとも微熱があるようだ。インフルエンザのなり始めかもしれない。金土日の内科当番で日曜日は当直になっている。なんとか月曜日までしのがなければならないが。

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雪山で遭難してヘリで搬送

2013年01月17日 | Weblog

 30歳台の男性2名が雪山に行って下山できなくなり、捜索隊が出動した。翌日にヘリコプターでの探索で発見されて、そのままヘリで当院へ搬送された。凍傷にかかっていて、1名はそれほどではないが、もう1名は四肢がチアノーゼを呈して、四肢を助けられるかどうか(つまり切断する可能性がある)わからない状態だという。テレビに出たり、新聞にも載ったそうだが、そういうのにうといので見ていなかった。外科医が担当して外科病棟のICUに入室したが、病院中の評判になっている。どうしてこんな天候の時に行くのかという話になるようだ。

 昨日、両側の誤嚥性肺炎で入院した87歳女性は、昨日の夕方には呼吸が止まるかと思われたが、なんとか今日までもって、低下していた血圧も少し上昇して、酸素飽和度が改善してこないが、昨日とは違って話ができるようになった。1週間前からかかりつけの内科医院で肺炎として外来治療をしていたが、昨日はそこが休診日のため当院を受診した。外来で新患担当の先生から言われて診た時は、グッタリとして呼吸が浅く、低酸素・高炭酸ガス・低血圧だった。ばたばたと検査をして、救急室に運び込んだ。救急車で搬送する状態で、よく家族の車で連れてきたものだと思う。家族はそれほど重症と認識していなかった。重症で今晩危ないと長男夫婦に伝えたところ、家族親戚が病院に駆けつけてきた。20人以上が病室の周りにあふれて、いっしょに来ていた子供(ひ孫だろう)が廊下を走り回っていた。大腿骨頸部骨折の既往があり、認知症で就寝前に精神薬2剤が出ていた。まだ安心はできないが。、助かりそうな気がする。

 昨日は基幹病院の呼吸器科医から電話が来て、入院患者さん2-3名を引き取ってくれないかという。ベットがいっぱいで、新規の患者さんを受け入れられない状態だという。とりあえす、誤嚥性肺炎を繰り返して、退院の見込みがない認知症の高齢男性を明日引き取ることにした。もうひとりはジストロフィーの50歳男性で、やはり誤嚥性肺炎を繰り返しているそうだが、年齢が若く、悪化した時は人工呼吸器管理になるため、無理ですと伝えた。

 当院は認知症高齢者の誤嚥性肺炎を診ているが、肺炎の治療が悪化した時はDNRの方針としている。酸素吸入と点滴・抗菌薬投与を行うが、人工呼吸まではしない。肺炎が治っても経口摂取できない時は、胃瘻の適応を考慮するものの、90歳前後の方には最小限の点滴とゼリー食などで経口摂取を試みながら、経過をみることにしている。1~2か月の経過で看取ことになるが、それが自然だと思っている。

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この肝障害は何か

2013年01月16日 | Weblog

 腎臓内科医から消化器科医に70歳台女性の肝機能障害について相談があった。一昨年、急速進行性糸球体腎炎で腎センターのある病院に入院した。治療したが結局透析導入になった。現在、プレドニン7.5mg/日を内服している。肝機能障害は特になかった。

 昨年末から肝機能が上昇して、AST・ALTが中等度以上の上昇してきた。ビリルビンも8mg/dlと上昇した。胆道系酵素はあまり上がらず、肝細胞障害型ではあった。発熱はなく、腹部エコー・腹部CTで閉塞性黄疸は否定された。薬剤性肝障害も考えられた。INHとPPIが予防的投与されている。RPGNだと自己免疫性肝障害を伴いやすいのだろうか。抗核抗体と抗ミトコンドリア抗体、さらに肝炎マーカーが提出された。

 肝臓病専門医と相談して、自己免疫性肝炎を考慮してプレドニン40mg/日投与、原発性胆汁性肝硬変を考慮してウルソ投与を指示されたそうだ。提出したマーカーの結果が出ないと何ともいえないが。

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肺癌だと思われますが

2013年01月15日 | Weblog

 95歳女性が整形外科外来から回ってきた。3日前の土曜日に転倒して腰椎圧迫骨折を起こしたらしい。その日は救急外来を受診して連休明けに整形外科を受診するように言われていた。また、救急外来で撮った胸部X線(肋骨骨折の確認で撮影)に右胸水貯留があったので、内科外来も受診するように言われたという。認知症があって息子夫婦が世話をしているが、息子夫婦も70歳台だ。

 発熱はなく、咳もない。食欲はそれなりにあるという。酸素飽和度は95%(室内気)だった、胸部CTをみると、右肺門から「ふたこぶ状」に腫瘤影様のものがある。肺門側の気管支が見えるので無気肺をきたしている。肺炎で無気肺になったといえなくもないが、こんなに丸くなるだろうか。胸水は被覆されていて、経過が長いことを示している。胸腔穿刺はできそうだが、希望されなかった。肺癌が疑われますが、精査治療は困難なので経過をみましょうと家族に伝えて、1か月後に再受診とした。その前に発熱・呼吸困難・食欲不振があれば、その時点で入院にする方針だ。

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岩田充永先生の本を読む

2013年01月14日 | Weblog

 今日は当番だったが、日直の循環器科医が内科の入院があれば明日までの指示を出してくれることになっている。当直は大学の応援医師だが、この先生も入院があれば明日までの指示を出してくれるので、特に連絡もなく、自宅で休んでいた。

 岩田充永先生の「救急外来での危険な一言」を読んでいた。救急外来のコツが書いてあって善い本だと思う。A5の本なので、老眼にはちょっとつらい。B5だと助かる。Snap diagnosis」などの編集されたERマガジンも合わせて読み返すことにする。そういえば林寛之先生との共著もある。今年は岩田先生の本を繰り返して読むことも目標にしよう。

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マイコプラズマ肺炎でしょう

2013年01月13日 | Weblog

 一昨日の午後に内科小児科医院の女性医師から26歳肺炎の女性が紹介されてきた。2週間前から咳が続いていて、2日前から発熱があり、その医院を受診した。インフルエンザの経過ではないが、時節柄インフルエンザ迅速試験を行い、陰性だった。翌日にも同医院を受診して再度インフルエンザ迅速試験をしたが、陰性であったと紹介状に記載されていた。紹介状の病名には発熱・咳となっていた。胸部X線を施行しているが、はっきり肺炎と言いにくかったらしい(撮影は古い器械)。

 胸部X線を撮り直すと、右心陰影にシルエットサイン陽性で右中肺野にもやっとした陰影だありそうだ。胸部X線でみると、右S5に浸潤影があり、左肺にもわずかに浸潤影があった。あまり当てにならない検査だが、マイコプラズマIgMは陽性だった。肺炎球菌抗原は陰性。白血球数が18000でCRPが15と典型的なマイコプラズマ肺炎の像ではないが、咳の出始めからの経過はマイコプラズマ肺炎でよさそうだ。細菌性肺炎の合併も否定できないが。

 2年前に当院で出産していた。子供がいるので、できれば入院はしたくないという。外来治療で経過をみれそうなので、クラビット内服を処方して、来週火曜日(月曜は成人の日)に歳受診とした。

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肺癌だった

2013年01月12日 | Weblog

 昨日87歳男性が発熱と意識障害で救急搬入された。もともとCOPDがあったが、数年前に奥さんの勧めで(強制で?)禁煙してからは痰や喘鳴が軽快していた。胸部X線とCTで左肺門に腫瘤があり、随伴性の肺炎をきたしていた。意識はもうろうとしていたが、救急室で点滴を開始すると話ができるほどになった。6年前に感染性胃腸炎で入院した時は認知症のせん妄と暴力的な態度で病棟の看護師が手を焼いた。その時に比べれば体力は低下しているが、まだまだ力はある。日中に点滴をしているうちは家族に付き添ってもらうことにして入院とした。抗菌薬を開始したが、改善するまで大人しく入院していられるだろうか。

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インフルエンザで危なかった

2013年01月11日 | Weblog

 昨日の当直は若い大学の応援医師だった。今朝申し送りを聞いたが、88歳女性が救急困難と意識障害で救急搬入されていた。通常は糖尿病と高血圧症で内科に、甲状腺機能低下症で外科(甲状腺外科)に、間質性腎炎で腎臓内科(プレドニン5mg/日内服)に通院していた。

 ひ孫からインフルエンザがうつったらしい。搬入時の酸素分圧が30mmHg台と相当に下がっていた。インフルエンザ迅速試験でA型陽性で胸部X線とCTで右下肺の背側に浸潤影があり、肺炎球菌抗原が陽性だった。つまりインフルエンザA型に肺炎球菌肺炎が合併した。すぐにラピアクタ点滴静注を行って、抗菌薬(セフトリアキソン)も投与された。

 病室に診に行くと、すっかり回復していて、普通に会話ができた。酸素投与も2L/分まで下げて十分だった。肺炎自体は重症ではないので、インフルエンザウイルスそのものの影響で悪化したと思われる。ラピアクタがあったからこそ助かったといえる。タミフル内服やりレンザ吸入では間に合わなかっただろうし、そもそも内服や吸入ができる状態ではなかった(以前ならNGチューブからタミフルを注入しかない)。セフトリアキソン投与を継続して来週まで経過をみることにした。

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