シャプティエ家はローヌ地方北部の名門中の名門。エルミタージュやコートロティなどシラーの名手です。かつて先代の頃は「グランキュヴェ」と言う名でノンヴィンテージものを世に出す、ヌメロッテ=ナンバー入りのワインを出す、など一味違う生産者で私は結構使っておりました。
時代は変わり、2人の息子の代になって大きな変貌が起こります。畑の精度をあげ、自然の力を最大限に引き出します。当然お値段も高くなります。
ある意味「シャプティエも遠くに行ったなあ」って感じでした。
しかし、出来上がったワインはみなぎる力にあふれています。
「パーセレールシリーズ」と言う「パーセル=区画」ごとに大切に育てた葡萄のみを使ったワイン達です。濃密だけれど人為的な重さではない、無骨だけれど洗練、打ち解けるのに時間が掛かりますが後に親しくなれる、ってな感じでしょうか。
今月はサンジョセフ村のレ.グラニという畑=パーセルの2001年をマグナム瓶で入れました。マグナムと言うのは倍のサイズの瓶ですが熟成がゆっくりです。9年経っていますが、デキャンタ2回では素っ気無い。もう1回、或いは2日後3日後と旨くなっていきます。
今、おととい開けたボトルと昨日開けたボトルの普通瓶4本分がスタンバイされています。最初のマグナムがなくなりましたら、次のボトルをスタンバイしていないと美味しく飲んでいただけない感じです。
赤身の噛み応えのある肉に胡椒をたっぷり挽いて、サンジョセフを追っかけてください。旨いんだなあ、これが。
ちなみに1杯1,800円。ちょっと高めですが満足度は更に高いと思います。お試しください。