今年の夏の暑さは半端じゃないですね。しかし、皆さんも2003年のヨーロッパの猛暑の話は聞かれたことがあるのでは、と思います。110年振りということでした。
パリはかなりの北にある結構寒い所ですが40度にいたる暑さで大勢の方が亡くなったと言うニュースには衝撃を受けました。
ということは当然葡萄にも大きな影響があるわけです。特に涼しい産地では・・・・
つまり暑い産地は、その個性に磨きが掛かる、という考え方が出来ますが、涼しい産地では、その個性の逆の仕上がりになるわけです。
個性=酸です。例えばアルザスやブルゴーニュのワイン。或いはシャンパン。
酸の多さとそれに由来する風味があってこその産地です。
勿論、この機会に、と通常では無理なものを作ってしまえ、という前向きに考える生産者もいました。アルザスの赤をまるでボルドーのように濃い強いワインにした生産者もいます。
が、それはそれ。普段のワインではないのです。
そむりえ亭でワインを仕入れる時、基本は「らしさ」を持ったワインを考えます。お客様が、その名前のワインをショップで買って「全然違う」となると、申し訳ないからです。
しかしながら、すべてがそうではありません。時折はイレギュラーな年のものも混じります。
さて、今日はそういうワイン(シャンパン)を1本開けようと思います。
2003年のものです。ちなみに多くの生産者は2003年はヴィンテージ物を作っていません。
モエ.シャンドン.グランドヴィンテージ2003を開けようと思います。
美味しいシャンパンです。が、いつもの表情とは違います。芳醇です。丸いです。2,200円でご用意します。
1本=6杯限りの事ですので、売り切れ御容赦ください。
今年の日本より暑かった2003年のヨーロッパをどうぞ、実感してください。