ダイニング・ウィズ・ワイン そむりえ亭

料理にワインを
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 樋口誠

南の赤品種

2015年07月15日 02時38分48秒 | ワインの事
といえばシラーを思い浮かべる人が多いかもしれませんが、実はシラーは意外に涼しいところが似つかわしい品種だったりします。

やはりグルナッシュとムールヴェードルが上位に来ます。


とはいえ原産地的にはいずれもスペインでグルナッシュはガルナッチャ、ムールヴェードルはモナストレル。

イタリアでもグルナッシュはガルナッチャと呼ばれることが多いのでしょうが、サルデーニャの様にカンノウナウと呼ぶこともありますね。

結構多くのワイナリーで主要品種として使われていますが、シラーのような鋭いインパクトではないからか「グルナッシュのワインが飲みたい」という人は少ないかもしれません。

可哀そうなのはモナストレルで必ずと言っていいほど「補助」として使われます。

しかし有名なシャトーヌフデュパプの生産者「シャトードボーカステル」の様に主要品種として成功して名を上げているものもあります。
なんと言ってもスペインの南部ムルシアでは圧倒的な存在でフミリアでは単独で使う事も多いのです。

2003年に現地に行った時はあまりの暑さと乾燥に「こんなところで育つ葡萄は限られた品種」と納得させられました。

乾燥に強い=地味だけれど力持ち的な葡萄。

キッチリとした栽培と醸造はここ30年位の事ですが、いい熟成をします。
しかも安い。

今月はフミリアのモナストレルのちょっと古めのものを開けています。

濃いけれど丸い、丸いけれど男っぽいワインは色々と使い道がありそうです。

グラスワインに使うには若干澱が気になりますが、御容赦ください。

是非、お試しを!!