つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

新宿区立佐伯祐三アトリエ記念館

2010年09月07日 | 日記
新宿、昔は下落合、落合村と呼ばれた地区に多くの文化人、画家や作家といった著名人と呼ばれる人が住んでいた。
佐伯祐三もその一人で、豊多摩郡落合村字下落合にアトリエを構え住んでいた時期がある。
その場所が新宿区によって整備されこの春公開されるようになった。
新宿区に関わる人間として一度は見ておきたいと思い、出かけた。
迷路のような道の奥、車も通れないような狭い路地のどんづまりにきれいな洋館があった。
ごく普通の生活の家並の中に「隣は佐伯さん」という感じでたたずんでいましたが、庭もきれいに整備されて今年の猛暑でなければひと時を過ごしたいような空間がありました。

ただ、建物だけが再現されて、遺品や作品は飾られておらず、少々物足りなかった。
それにこの暑さで仕方がないのですが、訪れる人もいないのにクーラーがつけられDVDが動かされていて、常駐であろう管理人のような人もおり「新宿区はさすがに金持ちだなあ」と思いました。中で涼みながらせっかく流されているDVDを一周観ようとしていたら、年輩の方が入ってこられ「僕はね。この近くに住んでいるんだ。散歩して毎日ここに涼みにくる」
そうやって使ってもらわないと、なかなか来訪者もいないであろうこの施設の機器は「仕分け」されてしまいそうです。

新宿の片隅に、こんな空間がある。
こんな歴史を過ごした場所がある。それは大切にすべきものだと思います。
だから仕分けされないように運営していってほしいと思います。

コメント
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