この人の舞台に空席を作ってはいけないと昨年思った
たまたま紀伊国屋に寄ったらチラシが並んでいて、
慌ててチケットを探したが、そりゃそうだもう完売だった
ほっとしたが、なんか残念
来年は行けるようにと思う
実在のシェフをモデルに描かれた映画
移民の少年たちの自立支援収容所での生活を通して、
少年たちも、才能あふれるシェフも、変わっていく
18歳になるまでに就学できないと強制送還される少年たち
骨年齢をはかり厳格に線引きされる
言葉も怪しい彼らに、かかわる大人たちは何とかしようと奮闘する
流れ着いた感のあるシェフのカティは、料理を通して彼らを鍛えていく
できすぎたという感じる流れがあるが、伝わってくる彼ら、彼女らの信念や思いは、
フランスにこういう物語を生む下地があるように感じた
最後に、その後の少年たちを垣間見ることができる
無事にシェフの道に進めたものもいるが、国外退去になったものもいる
先日中島京子の「やさしい猫」を読んだ
単一民族の日本と、移民国家のフランスでは違いがあるのは当然だが、
受け入れる…その懐の深さ、そういうものを私も持たなければと思った
途中、シェフが少年たちにけたたましく注意する
国籍、肌の色、宗教、性別で差別することは許さない
私のことはシェフと呼ぶように
返事は「ウイ、シェフ」
ぐふっと笑えるシーンも多く、面白い映画だった