つれづれおもふ

思えば遠くに来たもんだ~ぼつぼつ語る日々の出来事

目が回る

2013年01月12日 | 日記

受け持った利用者さんのお宅に決められた曜日、時間に伺っている。

初めは一人。それからもう一人。松が取れる頃から、とんとんとんと、担当のお宅が指示された。

重度の方はいないので、ほとんどが生活援助でそう難しいことはない。

だが、よそのお宅にお邪魔して家事をするので、そのお宅のやり方を覚えるのに神経を使う。

ここを踏ん張れば軌道に乗るんだけれど、そろそろ自分も怪しいから、

目が回る・・・というか頭がついていかない。前回覚えていたことが、次のときには抜け落ちてしまっている。

あれ?の連続だ。

失敗も数知れず・・・「そのうち慣れるよ」という暖かい言葉に「すみません」で乗り切ろうとしている。

しかし、たまたまなんだろうが、私がお邪魔するお宅はどこもとてもきれいにされている。

ほこりも見当たらないお宅もある。それでも「汚れている」と感じるらしく、「掃除をしてほしい」と言われる。

自分の家の状況を考えると、掃除しているというよりも、磨いているような感覚。

そういえば昔の家というのは磨きあげていたもんだよなあ・・・・と、おのれの日頃の手抜きを反省している。

 

姉から連絡がないのが気になっていたが、そんなこんなで連絡を取ることが億劫で、

頼りがないのは無事な証拠 を決め込んでいた。

昨日、電話があった。

あれから体力の回復がはかばかしくなく、会社に行くことができないでいるらしい。

少し体力が戻るまで治療を伸ばしたいと医者に相談したようだ。

担当医は親身になって話を聞いてくれたようだ。

姉の状況や気持ちをきいてくれた上で、検査結果を説明し、

一番の決め手は、腫瘍マーカーの数値が下がっているということ。

薬が効いているからここで病巣をたたいたほうがいいとすすめてくれたようだ。

3月に定年を迎える姉は、腹をくくったようだ。

病気にならなければ再雇用も考えられただろうが、

こんな体調でもまだ席を置いてくれている会社に感謝しかない。

あとは引き継ぎを丁寧にすることを考えると言っている。

姉にある寿命が、あとどれくらいあるのか考えることもままならない。

だが、どう転んだって人間の歩む先にはそのゴールしかないんだ。

 

時折、思いだす。

姉の長いおさげ髪をつかんで、彼女の行くところ行くところについて回った子どもの頃の風景を・・・。

あんな当たり前の穏やかな時間を、姉が今一度つかんでほしい、そんなことを願っている。

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いじめ後遺症

2013年01月05日 | 徒然に、

今朝の朝日新聞の一面記事に、「いじめ後遺症」というものが出ていた。

いじめを受けていたその時は何とか乗り越えても、

その後大人になってから対人恐怖症などの人とのコミュニケーションの面において、

問題が起ってくるという事例が報告されているようだ。

 

なんとまあ・・・・・・・

 

いつも思う、人になんらかの被害を及ぼすようであるのならそれは、「いじめ」という

子どもの世界特有の「いさかい」の言葉を当ててはいけないのではないか。

人との意見の食い違いは、どこにでもあるもので、

それをどうやって解決していくかを経験するためにも、

まだ伸び盛りのころの「いさかい」は根絶してしまってはいけないと思う。

ただ、私の考える「いじめ」の境界を越えてしまった「それ」は、無くさないといけない。

 

実はこの年になって言い出すのは恥ずかしい限りだが、

この「いじめ後遺症」で、私は思い当たる出来事がある。

数年前にふと何十年前のこの思い出が湧いて上がり、それが時折うずくのだ。

とてもとても「いじめ」などと言えるものではない。

だが、もうこんなおばあさんにもなって思いだされ、時折心が痛むのだ。

「なんであの時あんなことをされたのだろう?」 と、

 

それは大学に入ってからのことで、京都への研修旅行中のことだった。

教授、助教授引率のその旅行は、修学旅行に毛の生えた程度のものだったのだが、

二日目ころからだったか、日頃はつきあっていない同級生が突然私のことをいたぶるようになった。

大学生の研修旅行だから、目的地に着くとおのおの気の合った者同士で探索をして回る。

その中でたまたますれ違うたびに 「ボンゴ!」 と姿が見えなくなるまで叫び続けられた。

ことあるごとに何かの割り振りを押しつけられ、こっそりと聞こえるように「ボンゴ!」と言われた。

それは宿でも同様で、何が、彼女にスイッチを入れたのか、それは旅の終わりまで続いた。

彼女の隣にいた同級生は、私に「ごめんね」というジェスチャーをして見せたり、

彼女の腕をとって私から遠ざけようとしてくれた。

私と一緒に行動していた友人たちは、私の傍から片時も離れようとしなかった。

そして、彼女の「ボンゴ」攻撃が始まると 「なんであんなこと言い続けるのだろう?」 と言ってくれた。

何がスイッチになったのか、わからない。 何か私がやったのだろうと思うのだが、

その時も今も見当がつかない。

大学に戻ってからはそういうことをされなかったから、なんだったのだろう?という思いは強い。

ただ、あの旅行中感じた「嫌悪感」「恐怖」を今でも思い出すことができる。

社会に出て、結婚して、子育てに没頭して、どこかに置いてきたはずのその感覚。

それをここまで来て思いだした。 なんであんなことされたのだろう? という疑問と共に・・・。

卒業して何年かして出席した同窓会で、その相手とは屈託なく話を交わしている。

それがここにきて、とても不思議。

たった一週間かそこらの、しかも、味方になってくれた友人たちがいた状況での経験でさえこんな有様だ。

これが本当に今「いじめ」と呼ばれる類のものだったら、湧いてくる感情は止めようがないのではないかと思う。

 

人の心とは、いとも簡単に形を変えてしまうものなんだろう。

昨日と、今日と、明日と、明後日と、それは絶えず姿を変える。

だからこそ、やっぱり、その場で最善を尽くすしか方法はなさそうだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

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仕事始め

2013年01月03日 | 日記

箱根駅伝に釘づけの末っ子を残し、昨日2日は私の仕事始めだった。

昨年仕事を始めるときに、正月のことを聞かれた。

「朝から晩まで三日間ずっとというわけではないから、私でいいのなら仕事します!」

と、新米ヘルパーは正月の仕事を志願した。

といっても、この仕事を始めたばかりの素人だ。 お宅に伺っても「どうしましょう?」の連続だ。

それでも今のところ利用者さんは、

年長者の根気の良さで 「ま、そのうち慣れるよ」 とにこにこと笑ってつきあってくださる。

まだまだお互いに手探りの状況・・・本当に怒られるのはこれからなんだろうなあと、覚悟している。

それでも思うんです。 その場、その場で最善を尽くす、誠意をもって対応する。

それさえ心掛けていれば、きっと道が開けてくるだろうって・・・。

 

いつもと違う正月、無事に終わってほっとした。

 

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12月の本

2013年01月02日 | 本・・・

2012年12月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3311ページ
ナイス数:11ナイス

パラドックス13パラドックス13
読了日:12月27日 著者:東野 圭吾
百姓貴族 (1) (ウィングス・コミックス)百姓貴族 (1) (ウィングス・コミックス)
読了日:12月23日 著者:荒川 弘
3月のライオン 8 (ジェッツコミックス)3月のライオン 8 (ジェッツコミックス)
読了日:12月23日 著者:羽海野 チカ
つかず離れず、猫と私つかず離れず、猫と私感想
どれもこれも面白かった。表題作がやっぱり絶品。 「前略 ・・・気まぐれに関わるのは、人間関係においてもそうだが、特に動物に対しては、非常に良くない。自然の中ででならいざ知らず、こういう住宅地みたいなところでは、動物は人間より圧倒的に弱いのだ。「君は猫、僕は人間」という違いを人間がわきまえてかからねばならないというのは、そのためもあるのだ。・・・後略」 これに続く子供との関係についても、うなってしまった。
読了日:12月16日 著者:岸本 葉子
さまよう刃 (角川文庫)さまよう刃 (角川文庫)
読了日:12月13日 著者:東野 圭吾
三月の招待状三月の招待状
読了日:12月13日 著者:角田 光代
ナオキをみんなと一緒に卒業させたい。―ナオキと309の仲間たちナオキをみんなと一緒に卒業させたい。―ナオキと309の仲間たち
読了日:12月11日 著者:村上 淳子
おもしろくても理科おもしろくても理科
読了日:12月10日 著者:清水 義範
たそがれ長屋―人情時代小説傑作選 (新潮文庫)たそがれ長屋―人情時代小説傑作選 (新潮文庫)
読了日:12月7日 著者:池波 正太郎,北原 亜以子,山本 周五郎,藤沢 周平,山本 一力
みさおとふくまるみさおとふくまる感想
同じように息をし、同じように汚れて、同じように暮らしている。外の暮らしとうちの暮らしの境目が曖昧な、こんな穏やかな暮らし。かつて、犬や猫は“ペット”ではなく、こうやって人のそばで暮らしていたんだ。ああ、こういう“あり方”もあることを、忘れてはいけないと思う。
読了日:12月4日 著者:伊原 美代子
夜をゆく飛行機夜をゆく飛行機
読了日:12月3日 著者:角田 光代
かもめ食堂かもめ食堂
読了日:12月2日 著者:群 ようこ
飛ぶ想い (J’S SHORT STORY)飛ぶ想い (J’S SHORT STORY)感想
誰の心の中にも潜み、平常は表に出さないでいる「意地悪な気持ち」時折覗かせたり、爆発したり、・・・似たようなことをしたり、感情としてあったよなあ~~というのが5作を読み切っての思いだった。まるで侍の争いのように真っ向から切りつけてくるこの感じは、今の佐々木譲さんなら、もう少し丸く表現するのだろうなあと感じた。でも、だから、作家の変化を感じることのできる興味深い一冊と思う。
読了日:12月2日 著者:佐々木 譲

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新年明けまして おめでとうございます

2013年01月01日 | 日記

あけましておめでとうございます。

平成25年1月1日 穏やかな一年の始まりの日を過ごしています。

昨晩は、

嵐 と ファンモン に魅かれて紅白を最後まで観、テレビから流れる除夜の鐘を聞き、

夜中の番組は・・・・無理だ!とあきらめて布団に入りました。

 

それでも私にしてはかなりの夜更かしで、ちょっと今朝はつらかったけれど、 

馬場アナウンサーがヘリコプターに乗って、富士山頂の初日の出をレポートするのには間に合いました。

TOKIOの山口君がスカイツリーから初日の出を中継しているころ、

札幌はなかなか“生みの苦しみ”で、天気は悪くないのですが、雲が多く、

お日様の気配も感じられないような按配でした。

 

そのかわりというか、西側の窓からは

 

2012年名残の月が、きれいに姿を見せていました。

 

我が家の南東側、10年ほど前までは、こんなに高い建物が並んでなんて

建っていなかったのですが、ここのところの開発で、

我が家から見える日の出は立ち並んだ建物の向こう側になります。

やっと、朝焼けがはじまりましたが、残念ながらこのときはこれが限界。

 

 

お日様は、雲の向こう側に登ってしまいました。

しばらくたって大分高く昇ってから、巳年初めてのお日様が姿を見せてくれました。

 

 

いいこといっぱいありますように・・・

みんなが笑って過ごせますように・・・

そればかりを祈っています。

 

拙いブログにいつもおいでいただいている皆さん。

今年もぼちぼちやっていきます。なにとぞよろしくお願いいたします。  

 

 

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