soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

熱い時代―でも少し遠く感じる

2005-01-22 21:51:00 | 邦画
「パッチギ!」★★★★
塩谷瞬、高岡蒼佑主演

1968年世界ではベトナム戦争は続き、
朝鮮半島は南北に分断。
何で人は戦争をするんだろうという
単純な問いかけに答えるように
身近なところでは
朝鮮高校と毎日のように
喧嘩が絶えない。

主人公は熱血の高校生とは
ちょっと離れたところで、
フォークを歌い、朝鮮高校で一目ぼれした
番長の妹になんとか近づきたいと考えながら
その方法を考える。

全体の構成と脚本が、流血の喧嘩シーンと
当時の街の様子をうまくバランスをとって
見せてくれる。

そして私たちはかつての現実に遭遇し、
主人公と一緒に頭を垂れることになる。
キング牧師が黒人と白人が同じテーブルに
兄弟として座ることが出来るの夢見たように、
日本人と韓国人も、この映画で描かれた時代より
近づいていると信じたい。

何度か泣けてくるシーンがあるが、
泣いて済ませるわけにはいかない
そんな甘っちょろい映画ではなかった。

ただ、もう過去にそんなに
縛られなくていいんじゃなかな。
もちろん過去から
学ぶべきだけれど、
今は未来に向かって何が一緒にできるか
そんな映画も見てみたい。

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古本を愛する者たちへ

2005-01-22 18:50:34 | 読書の時間
古本を愛する者たちへ

「古書店めぐりは夫婦で」★★★★★満点
ゴールドストーン夫妻著・・・再読、342ページ、714円

誕生日が8日違いの二人は、
お互い20ドルの上限を
プレゼントに決めた。
その年、ナンシーが選んだのは
トルストイの「戦争と平和」
これは新刊では味気なく、
古書店で地図や注釈もついた
美本を10ドルで手に入れたのだ。

この本には夫のラリーも喜び、それから二人の
古書店めぐりが始まった。

この本は何度読んだろうか。
本の内容もさることながら、手に入れるシーンに
ドキドキし、経済感覚もそれ程かけ離れていないので
買い物の上限に迷い、その本が書店に来た言われに
余計とその本が欲しくなる過程などが
克明に記されていて、二人が満足の行く買い物が
出来たときはこちらまで嬉しくなるのだ。

旅行も観光だけでなく、そのついでに古本屋めぐりがあり、
ついにはそれが目的となることも。
私も別のもののコレクターなので、集める喜びは同様で、
それが一層、彼らに共感するのかもしれない。

@@
続編「旅に出ても古書店めぐり」★★★☆☆
こちらは1作目で印税を手にしたからか、50ドルあたりで
悩んでいた夫婦も200ドルくらいは軽く支払う場面では
ちょっとかけ離れてしまい残念。

お金をだせば収集はある程度たやすい。
やはり上限ギリギリで手に入る,最良のもので喜びたい。



想像の翼はネバーランドを現実にする

2005-01-22 01:00:37 | ミニシアター系映画
想像の翼はネバーランドを現実にする

「ネバーランド」★★★★★満点!
ジョニー・デップ、
ケイト・ウインスレット主演


余韻を残して
ひっそりと映画は終った。
できたらもう少し見ていたいと
思わせるくらいに。

そしてお伽話は、
これから見た人に引き継がれるとでも言うように。

それは読み終えた本を閉じるみたいに。

全ての登場人物が、礼儀正しく、
だれも目をむくような激しい感情も見せず、
ジョニー・デップはほとんど笑いさえしない。

でもうまい脚本は所々で見ているこちらを
くすぐる。登場人物の心の動きを的確に
伝える。何も声高に話さなくても伝わるのだ。

圧巻はケイト・ウインスレットに見せると約束した、
ネバーランド。
人間の想像の力と、それを実現する創造力を
充分に楽しむ事ができる。

映画が好きで本当に良かったと思える瞬間は
年間沢山の映画を見てもそうそう無いが、
この映画は是非映画館の暗闇で堪能したい。
宝物のような作品だった。

@@
ケイト・ウインスレットは「タイタニック」の
印象が強かったが「クイルズ」や「アイリス」など
派手じゃないけど、確実にキャリアを積んでいる。
「タイタニック」の頃のはちきれそうな若々しい魅力は、
しなやかな大人を演じることにうまく昇華されている。