soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

栄光なき勝利の予感

2005-01-31 21:43:10 | 読書の時間
「失われし書庫」★★★★
ジョン・ダニング著(588ページ、900円)

人間の何かに夢中になる情熱を
うまく取り込んだオススメの一冊。
シリーズ3作目も出だしから、
個性のある登場人物を配して、
快調に読み進めてしまう。

こういう勢いはミステリ作品には欠かせないが、
多くは、どこか説明しすぎたり、全く関係のない
展開が入り込んだりして、スピード感を保てないが、
この作品はラスト近くまでは、小気味良いいテンポで
なかなか読むのを止められない。

ラスト近くまでは「傑作」の予感。
だが残念なことに最後の最後で失速してしまう。

失われた蔵書を巡って悲しい程の
長い長い時間をかけた人間の夢の物語。
誰も死なず、誰も傷つかない物語なんてないのだ。

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「死の蔵書」★★★★★「幻の特装本」★★★★
このシリーズにハズレなし。
海外ミステリーファンなら必読。